【ピアノ】譜読み初期は、ほんとうにダンパーペダルを抜いて練習しないといけないのか

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ステップだと思って挟み込む練習方法が
ほんとうにステップなのかどうかを
考えてみなくてはいけません。

 

「どんな曲でも、譜読みを始めた初期は、ダンパーペダルを使わないで練習するべき」

などといった指導を目や耳にしたことは

何度もあるはずです。

果たして、これは守るべきなのでしょうか。

 

筆者の考えとしては、

少なくとも、
自分でペダリングや運指を決めていける段階以上の学習状況にいるのであれば、
はじめからペダルを使っても良い、
むしろ、使うべき

となります。

 

「譜読み初期ではペダルを使うべきでない」

という指導の主な狙いは

「ペダルに頼ってごまかさず、まずは指できちんと音楽をつくりなさい」

というところにあるのでしょう。

これ自体、ある意味重要なのですが

楽曲すべてに適用する必要はありません。

とうぜん、ペダルを抜いてみたらろくに弾けていないことが

自分にも明らかなところなどで

“ピンポイントで” このような練習をしてみることは有効。

 

初心者はどうすればいいのかというと、

そもそも、初級の教材は

ペダルを使わずとも弾けるようにつくられているものから

徐々にレベルアップしていきますね。

したがって、ペダルが求められる段階にきたら

ハイハイと従ってやればOK。

まれに、入門段階からペダルを使う教材もありますが、

そういったもののペダリングは相当単純になっているので

やはり、教材の要求に沿ってそのまま学習していけばいいでしょう。

「最終的にペダルを入れるけれども、練習でどうするか」ではなく、

最終的に入れるのであれば

原則、入れて練習すればいいんです。

 

特に中級以上の学習段階の方に意識してもらいたいのは、

ペダルを使うかどうかで最適な運指が変わるし、

出てくる表現そのものが変わるため

切り離す練習はむしろマイナスになるということ。

では、

ペダルを使ってさまざまなことを決めてしまってから

ペダルを抜いて練習すればいいのかというと、

その簡略化練習には

「手の動きを忘れないように保てる」

くらいの関係ないところの利点しかありません。

 

作曲の学習で言ったら、

「フルオーケストラを書きたいけれど編成が大きいから、弦楽四重奏から書く」

みたいなことをやっているのと同じ。

何かステップらしきものを挟むと

気持ち的にはステップアップしている気になりますが、

フルオーケストラを書くときに必要な表現や技術は

フルオーケストラで学習しないと

一向に身につかないんですよ。

だからこそ、

必要に応じて取り組む内容自体のレベルを下げてもいいのですが

訳の分からないステップを挟むのは

かえって遠回りになってしまう。

 

ピアノへ話を戻します。

ペダルを入れた表現は

ペダルを入れて練習しないと身につきません。

その部分はほんとうに

指だけで音楽をつくらないといけないところなのでしょうか。

ステップだと思って挟み込むものが

ほんとうにステップなのかどうかを

特に中級以上の方は

考えてみなくてはいけません。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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