「シンコペートペダル」などとも呼ばれる
後踏みによるペダリングテクニックがあります。
ダンパーペダルを
発音と同時ではなく
発音をした後に踏み込むことによって
◉ 発音した瞬間のさまざまなノイズを拾わずにクリーンなサウンドが得られる
などと利点があるペダリング。
このペダリング、
大人の学習者が習得に苦戦しているのを
何度も目にしてきました。
発音の打鍵と同時に踏み込むのであれば容易にできても
ペダルを踏み下げるタイミングをずらそうと思うと
頭が混乱してしまうのでしょう。
そこで、
後踏みペダルの練習のファーストステップとしておすすめするのが
シンプルな作品を使いながら
発音後、どれくらい後に踏むのかを決めておいて練習する方法。
例えば、以下のような
テンポがゆるやかで、かつ、
2分音符主体で進行する教材を使うといいでしょう。
シューマン「ユーゲントアルバム(子どものためのアルバム)より コラール Op.68-4」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
原曲にはこのようなペダリングは書かれていませんが、
演奏例として補足しました。
簡略化した記譜にしましたが、
カギマークは「ペダルを使う位置」、
カギマークの下の数字は
「直前の音を発音してから◯分音符ぶん遅れて踏みこむ」
という意味です。
これを見るとわかると思いますが、
2分音符を発音した後は
ちょうど半分の4分音符ぶん遅れて踏み、
4分音符を発音した後も
ちょうど半分の8分音符ぶん遅れて踏むようにしています。
この後踏みの方法であれば、
踏むタイミングが明確で頭が混乱しにくいので
練習のファーストステップに適切でしょう。
また、ただのペダル練習用教材ではなく
レパートリーにもできるシューマンの作品なので
時間を使うことを惜しまずにやってみて欲しいと思います。
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