【ピアノ】隠れフレーズを見抜いて、演奏へ活かす

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楽譜上にスラーで示されていなくても
隠れフレーズというものが存在しているケースが多いので、
それを見抜くことで
演奏へ活かすことができます。

 

具体例で見てみましょう。

楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第2楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、2-4小節)

譜例の①と②の部分では

共にG音のメロディになっていますが、

どちらにより重みを入れて演奏するべきだと思いますか。

楽曲の成り立ちから考えると、

②のほうにより重みを入れるべきでしょう。

 

クレッシェンドが書かれているので

普通に考えればそうなりますが、

仮にクレッシェンドが書かれていなくても

②のほうにより重みが入ります。

その読み取りのポイントは、

隠れフレーズを見抜くこと。

 

(再掲)

ここでのメロディには

点線スラーで示したようなフレーズが

隠されています。

 

①のメロディ部分は、

前からのフレーズの終わりの音。

②のメロディ部分は、

直後のメロディG音をタイで先取りしていることから分かるように

次のフレーズ始まりの音。

このように見抜くことが出来れば、

①は、フレーズ終わりなので大きくならないようにおさめるべき
②は、先取りなので深い音を出すべき

ということが分かるはず。

 

もちろん、

点線スラーは

楽曲の構造を示すために補足しただけなので

「レガートにする」という意味でのスラーだとは

思わないでください。

 

このように、

楽譜上にスラーで示されていなくても

隠れフレーズというものが存在しているケースが多いので、

それを見抜くことで

演奏へ活かすことができます。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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