前回に引き続き、ダンパーの話題です。
本記事は単体で読んでも
問題なく学んでいただけます。
今回もイメージすることから始めましょう。
想像してみてください。
発表会などの当日会場リハーサルにおいて
お客さんがいない状態で弾いたときの響き方と
本番でお客さんがたくさん入ったときの響き方。
本番で弾いてみて
リハーサルと全然違う響きがすることに驚いた経験もあるはずです。
思い出して想像していますか?
これらが想像できると
この後の話がわかりやすいと思います。
まず、前回の復習です。
(写真:自身で用意した写真です。無断転載はしないでください。)
黒いものが「ダンパー」です。
ダンパーペダルを踏んでいない状態のとき、
各鍵盤に対応する弦は
各鍵盤に対応するダンパーとくっついています。
(写真は、くっついている状態。)
ダンパーペダルを踏みこむと
すべての鍵盤に対応するすべてのダンパーが
いっせいに弦から離れるように設計されています。
ここで、
先ほどの「人が入ると響きが変わる音楽ホール」を思い出してください。
ダンパーペダルをいっぱいに踏んだ状態、つまり、
「ダンパーが弦からもっとも離れている状態」
これが、「人が入っていないホール」だとします。
反対に、
ダンパーペダルを少しだけ踏んだ状態、つまり、
「ダンパーが弦からギリギリの位置にいる状態」
これが、「たくさんの人が入っているホール」だとします。
少し例えが強引だったかもしれませんが、
もうお分かりですね。
◉ ダンパーが弦からギリギリの位置にいる状態
この2パターンでは響き方が大きく異なるのです。
そういった違いを感じて
表現したい内容にあわせて
ペダリングの深さを選択していくのが
上を目指したい学習者がすべきことです。
初心者のうちは
「踏まないか、それとも、完全に踏み込むか」
この2択でも構いません。
しかし、
中級者以上になってからは
少なくとも
3段階程度は使いこなしたいものです。
ソステヌートペダルには段階はありませんが、
左の「ソフトペダル(シフトペダル)」
および、
右の「ダンパーペダル」
これらは段階表現が可能です。
自身が弾き慣れた楽曲を使うと
違いがわかりやすいと思いますので
さまざまな段階で踏む実験をしてみることで
響きの違いを確認してみましょう。
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