「ネイガウスのピアノ講義 そして回想の名教授」著 : エレーナ・リヒテル 訳 : 森松 皓子 / 音楽之友社
という書籍に
以下のような記述があります。
全体的にいってゴドフスキーは、
何でも知っている年配の聡明なユダヤ人でした。
彼は、巧く弾くためには全てを知る必要があり、
その後で全てを忘れる必要がある、
と言うのが好きでした。
(抜粋終わり)
これは、先日記事にした
「間接的に影響を受ける」
というのと近い考え方でしょう。
必要だと思うことをきちんと学習するけれども
いざ弾くときには意識し過ぎずに
自分で弾きたい表現を弾く。
そうすることで
何かの完全なマネをするのではなく
間接的に学習内容から影響を受けることができます。
創作面では
筆者自身、10年以上前に
とある有名な作曲家から
以下のように言われたことがあります。
いつまでもひとつのものに固執していると
その過去のマネをしてしまうだけになる、
ということを言っていたのだと解釈しています。
「全てを忘れる」せめて「忘れているフリをする」
というのは
ちょっとしたことのようでいて
かなり重要な意味をもっていますね。
創作でも演奏でも
上記のように
結果として過去から間接的に影響を受けているくらいが
いちばんいいのでしょう。
それが、
何かのマネをするだけでなく
自分のやりたい表現をしながらも
前へ進んでいくということに
いちばん近いのだと感じています。
◉ ネイガウスのピアノ講義 そして回想の名教授 著 : エレーナ・リヒテル 訳 : 森松 皓子 / 音楽之友社
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