【ピアノ】初中級者から弾けるおすすめ変奏曲3選:ツェルニー30番レベル
► はじめに
「さまざまなタイプの変奏作品に挑戦したい」
「初中級レベルで弾ける作品の中からおすすめを知りたい」
「発表会映えする作品の中から教えて欲しい」
そんな思いをお持ちの方のために、本記事では初中級から挑戦できる名曲を厳選して紹介します。
ツェルニー30番程度の学習段階の方であれば、確実に取り組める作品ばかりです。
► 選曲の基準
今回紹介する3曲は、以下のポイントを重視して選びました:
・演奏難易度:ツェルニー30番レベルで挑戦可能
・演奏時間:コンパクトで飽きさせない長さ
・音楽性:発表会でも映える音楽的な魅力
・取り掛かりまでのハードル:入手しやすい楽譜があること
► おすすめ3選
‣ ヘンデル「調子の良い鍛冶屋」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
作品の魅力
変奏曲の場合、その特性上、曲尺がやたらに長い作品が多いのですが、この作品はとても取り組みやすいシンプルな構成になっています。
楽譜の見た目よりもずっと手になじみやすい作品。
音楽的な見どころ
・発表会でも喜ばれる親しみやすいメロディ
・主題と5つの変奏からなる正統的な変奏曲ながら、変奏数が少なくコンパクトな作品
・演奏時間わずか4分半の、手軽に楽しめる作品
楽譜について
ヘンレ原典版の他、以下の方法で入手可能です:
ぷりんと楽譜(単曲PDFでお求めやすい)
» 愉快な鍛冶屋(Georg Friedrich Handel) /ピアノ(ソロ)
※「調子の良い鍛冶屋」は「愉快な鍛冶屋」「エアと変奏」など、様々な日本語訳で親しまれています。
‣ モーツァルト「ピアノソナタ第9(8)番 K.311 (284c) 第2楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
作品の魅力
2005年に放送されていた「スーパーピアノレッスン モーツァルト編」の初回放送で取り上げられたことでも知られるようになった楽曲です。
比較的弾きやすいうえに、本当に美しいロマンス。
正統的な変奏曲ではなく「変奏形式(明確な主題と変奏の形式はとっていないけれども、変奏展開していくもの)」による作品です。
音楽的な見どころ
・モーツァルト特有の美しいロマンス
・サロン音楽の雰囲気が漂う優雅な曲
・5分程度のコンパクトな作品
楽譜について
ヘンレ原典版の他、以下の方法で入手可能です:
ぷりんと楽譜(単曲PDFでお求めやすい)
» Sonata In D Major, K. 311(Wolfgang Amadeus Mozart)
‣ ベートーヴェン「6つのエコセーズ」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)
作品の魅力
これも正統的な変奏曲ではなく「変奏形式」による作品です。
「6つのエコセーズ」とは言えども、抜粋はせずに、6つ続けて演奏されるのが通常。
初歩段階の教材として使用されることが多いのですが、その楽曲の良さもあり「フリードリヒ・グルダ」などの著名なピアニストもレパートリーにしています。
学習教材にとどまらず、その後もずっとそばに置いておける一生モノの作品になります。
音楽的な見どころ
・ソナタ以外の有名曲として、ベートーヴェンの多様な音楽性を感じられる作品
・レッジェーロで楽しげな雰囲気
・演奏時間 ”2分強程度” と非常にコンパクトな作品
楽譜について
ヘンレ原典版の他、以下の方法で入手可能です:
ぷりんと楽譜(単曲PDFでお求めやすい)
» エコセーズ(Ludwig van Beethoven) /ピアノ(ソロ)
► 学習のステップアップ
これらの曲をマスターしたら、次は以下の作品に挑戦してみましょう:
・モーツァルト「きらきら星変奏曲」(正統的な変奏曲)
・ショパン「ノクターン第5番 嬰ヘ長調 Op.15-2」(変奏形式)
・バッハ=ブラームス「シャコンヌ」(変奏形式)
► まとめ
本記事ではあえて、2パターンの変奏関連作品を取り上げました:
・正統的な変奏曲
・変奏形式による楽曲
今回紹介した3曲は、変奏曲の入口として最適な作品です。じっくりと取り組んでみてください。
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