【ピアノ】ツェルニー40番修了後の教材選択:上級者への効果的なステップアップ
► はじめに
ツェルニー40番を終えた段階は、ピアノ学習における重要な分岐点です。
この記事では、次のステップとしての教材選択について、
特にショパンのエチュードへの接続を視野に入れた具体的な提案を行います。
► 基本的な方向性
ツェルニー40番修了後の進路として、以下の2つの選択肢があります:
1. 直接ショパンのエチュードへ
・一部の曲であれば、すぐに取り組むことも可能
・技術的な準備がより必要な曲も多い
2. 中間的な教材を経由
・より体系的な技術の積み上げが可能
・段階的な難易度上昇で無理のない進歩
【ピアノ】ソナチネ入門程度からショパンエチュード入門までのロードマップ という記事でも書いた通り、
ショパンのエチュードへすぐ入ってしまっても弾ける曲はあります。
一方、ある程度時間を確保できる学習者が、しっかりと段階を踏んでショパンのエチュードへ入りたいのであれば、
40番の後にもう少しエチュードを挟むのがいいでしょう。
► 推奨される中間教材
定番の教材は以下のものです:
・ツェルニー50番
・モシュコフスキー 15の練習曲 op.72
・クラーマー=ビューロー 60の練習曲
・ケスラー、ラフマニノフ、ドビュッシー のエチュード
特に推奨される教材は以下の2つです:
1. ツェルニー50番練習曲
・40番からの自然な発展
・技術的要素が明確
・全曲でなく抜粋での取り組みも有効
2. モシュコフスキー 15の練習曲 op.72
・訓練性と音楽性のバランスが優れている
・特にNo.6は演奏会レパートリーとしても価値が高い
・2〜3曲を確実に仕上げる方法が効果的
ラフマニノフの「絵画的練習曲」は、いわゆる芸術的な楽曲としての作品。
ドビュッシーの「ピアノのための12の練習曲」は、
40番の後すぐに入るというよりも、ショパンのエチュードと併用するくらいの高度なもの。
したがって、
「フィジカル的に弾きにくさがある訓練的なエチュード」かつ「難しすぎないもの」を選ぶのがベター、
ということなんです。
► 具体的な学習プラン
1. 基本方針
・選んだ教材から2〜3曲を徹底的に仕上げる
・その後、ショパンのエチュードに着手
・必要に応じて追加の訓練的エチュードを併用
2. 選曲のポイント
・楽譜を見て訓練目的が明確な曲を選択
・自身の課題に合わせた曲選び
・無理のない難易度から開始
► 補足的な考慮事項
・J.S.バッハなどの対位法作品との併用も効果的
・演奏技術だけでなく、音楽性の向上も重視
・独学者の場合、自己分析に基づく選曲が重要
► まとめ
ショパンのエチュードへの効果的な接続を目指す場合、
ツェルニー50番やモシュコフスキーop.72から適切な曲を選んで取り組むことを推奨します。
これにより、バランスの取れた発展が期待できます。
◉ ツェルニー50番練習曲 全音楽譜出版社
◉ モシュコフスキー 15の練習曲 全音楽譜出版社
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