【ピアノ】聴けば分かる楽曲を効率的に番号と紐付ける方法

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【ピアノ】聴けば分かる楽曲を効率的に番号と紐付ける方法

► はじめに

 

音楽の理解には様々なアプローチがありますが、その一つに「楽曲を聴けば、すぐにどの作品なのか、何番の何楽章かが分かるようになる」というものがあります。特にクラシック音楽は、作曲家ごとに多くの作品があり、それらを番号や特定の呼び名で識別できることが音楽の理解を深める大きな鍵となります。

しかし、実際には、聴けば分かる楽曲でもその作品の番号や名称をすぐに答えられないことが多いのではないでしょうか。例えば:

・「シューベルトのソナタだということは分かるけど、何番の何楽章かは分からない…」
・「シューマンのユーゲントアルバムの収録曲だということは分かるけど、それ以上は分からない…」

こうした知識を効率よく深めるために、本記事では「番号を紐付けるための方法」を紹介します。

 

► 紐付ける利点

 

楽曲番号と作品をしっかり紐付けることで、以下のような利点があります:

作曲家ごとの作品の立ち位置が見えてくる:
番号を覚えることで、特定の作曲家の作品の流れや時系列が把握しやすくなります。例えば、ベートーヴェンのソナタを年代順に追っていくことができ、作曲家の変遷を音楽から感じ取ることが可能。番号を覚えることは、単なる記憶作業ではなく、音楽そのものの理解を深める一歩です。

音楽に詳しい方との会話がスムーズに:
作曲家や作品名、番号をきちんと知っていることで、他の音楽好きと会話をする際にも、話題が広がりやすくなり、より深いディスカッションができるようになります。

 

► 分野毎に、一つ基準を決める

 

番号を効率よく覚えるためには、まず「自分なりの基準」を決めることが重要であり、一つの基準を設定することで混乱を防げます。以下、定番の3分野を例に解説します。

 

‣ 1. モーツァルトのソナタの場合:「第◯番」ではなく「ケッヘル番号」で把握する

 

モーツァルトのソナタで注意したいのは、旧全集と新全集で番号が変わっている作品があること。例えば、旧全集では「第8番」と呼ばれていたものが、新全集では「第9番」になっているため、「第◯番」で把握すると混乱する可能性があります。番号を覚える際はケッヘル番号を基準にすることをおすすめします。

楽曲を聴いた時に「これは、K.310の第1楽章」などと即答できるようになることを目指しましょう。

 

‣ 2. シューベルトのソナタの場合:「ドイッチュ番号」で把握する

 

シューベルトのソナタなどを覚える際には、ドイッチュ番号を基準にするのが有効です。ドイッチュ番号は年代順に付けられている番号で、作品の創作時期や作曲家の変遷が感じられます。

例えば、「ピアノソナタ 第21番 D 960」の場合、「第21番」と把握してもいいのですが、少なくとも「D 960」は外さないようにしましょう。

 

‣ 3. ベートーヴェンのソナタ場合:「第◯番」と「オーパス番号」で把握する

 

ベートーヴェンのソナタでは、「第◯番」とオーパス番号(Op.番号)が両方とも広く定着しています。例えば、「ピアノソナタ 第14番 Op.27-2(月光)」の場合は、「第14番」と「Op.27-2」の両方を把握しておいてください。

 

► 自分なりの基準で良い

 

上記のように、作曲家ごとに「ケッヘル番号」「ドイッチュ番号」「オーパス番号」など、それぞれ特有の番号があるので、まずは一つの基準を決めて番号と楽曲を紐付けていきましょう。

上記、「モーツァルトのソナタでは、第◯番ではなくケッヘル番号で把握する」などといった効率的に紐付けるコツはありますが、基本的には自分が覚えやすい基準で構いません

いずれにしても重要なのは、聴けば分かる楽曲と何かしらの番号がきちんと紐付いている状態を作っておくことです。

 

► 終わりに

 

音楽を聴く力がついてくると、ただ「音楽が好き」ではなく、「音楽がもっと深く分かる」ようになってきます。番号と作品を紐付けることで、頭が整理された状態で学習できるうえに、作曲家の背景や作品の位置付けが見えてきて、音楽をより深く味わえるようになります。

 

学習の提案:

・音楽を耳にした時に、「これは、シューベルトのD 960の第2楽章」などと、即座に頭に思い浮かべる癖をつける
 → これを日常的に意識すると、作品の識別力が自然と高まる

・もし「これ、何番のどの楽章だったっけ?」と思い出せなかった場合は、漏らさず復習
 → 復習して知識の抜けを減らしていくことで、次回聴いた時に確実に番号と結びつけられるようになる

 


 

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