具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD作品、Finaleで作成、134小節目)
楽曲の速度指定はAllegroですので、
ここで出てくる32分音符は
頑張っても拍に入れるのは中々困難です。
プロコフィエフは ritard. を書いてくれていますが、
そうは言ってもです。
この箇所ではもちろん、
ほとんどの楽曲では
前後関係のこともあり「両手で分担すること」も難しいでしょう。
結論的には
「ルバートするしかない」のですが、
そのやり方が重要。
ただ単にゆっくりにして「取って付けたように」弾くのではなく、
「イーチニサンシ」
というように、
「拍を引き伸ばしているイメージ」
を持って演奏するのがポイント。
そうすることで
出てくるサウンドは違和感のないものになります。
些細なことのようでありながら、
この意識があるかどうかで
他の拍との結びつきの良さがまったく変わってきます。
作品の時代にもよりますが、
装飾音としての小音符の場合も基本的には同様。
ショパンなどでも多く出てきますし、
ドビュッシー「前奏曲集 第2集 より 月光の降りそそぐ謁見のテラス」
でも象徴的な例として出てきます。
取り組んでいる作品で見かけたら
ぜひ本記事を思い出してください。
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