【ピアノ】ノックしないでトイレの扉開けるような弾き方をしない
► はじめに
「ノックしないでトイレの扉開けるような弾き方をしない」
これは筆者が過去に指導者から言われて印象に残った言葉です。自宅でお手洗いに入っているときに鍵をかけ忘れていると、いきなり「ガチャリ」と家族が入ってきて「ああびっくりした」となりかねません。
つまり「ノックしないでトイレの扉開けるような弾き方」とは、「唐突に出来事を起こしてしまう弾き方」のことです。
本記事では、この「唐突さ」を避けるための方法を、弾き始める前・演奏中・日頃の習慣という3つの視点から解説します。
► 3つの視点から改善する
‣ 1. 弾き始める前に:音楽はもっと前から始まっている
音楽は1小節目の頭から始まっているわけではありません。「音楽はもっと前からある」という意識が必要です。身体・呼吸・気持ちの準備ができて、初めて弾き始めましょう。
曲頭の弾き始め方として、テンポを想定するのはもちろんですが、指揮者をイメージすることが効果的です。これは初心者から上級者まで幅広い学習段階の方にとって腑に落ちやすい方法です。
テンポを想定しておいたうえで最初の振り始めを想像して:
・「こういくよっ」
・「今だよっ」
このような合図を心の中で自分に出してあげましょう。呼吸が伴い、自分が指揮者になっていれば、少なくとも「ダー」といきなり始まってしまうことはありません。さらに、呼吸が伴っていると、タイミングだけでなく音色まできちんと作れます。
‣ 2. 演奏中:唐突な出来事がレガートを乱す
レガートに弾こうと思っても、何だかゴツゴツしてしまうことがあります。原因はいくつか考えられますが、大抵は奏法的に唐突なイベントを起こしてしまっていることが問題です。
よくある例:
・出したい音色を想定せず、唐突に打鍵してしまう
・手の移動時間が十分あるのに、唐突に移動させて準備不足の打鍵をしてしまう
これらを避けるには、できる限り「次の音」「次の動作」を意識することが重要です。ピアノ演奏で重要なことの一つは「準備(プリペア)」と言えるでしょう。
‣ 3. 日頃の習慣:基礎練習のやり方を見直す
唐突なことをしてしまう場合は、日頃の基礎練習のやり方を疑ってみましょう。
ピアノ椅子に座るや否や、いきなり指を動かし始めていませんか。
ピアノは他の多くの楽器と異なり、組み立てや調弦を自分でしないので、扱いやすい楽器です。しかし、その扱いやすさに甘えてしまいがちです。姿勢を正していなくても、座った途端に音を出すことができてしまうからです。
弾き始める前に以下を確認しましょう:
・椅子のどの辺りにどのように座るか
・椅子の高さは適切か
・椅子とピアノとの距離は適切か
・足の位置は正しいか
・姿勢は問題ないか
・身体・呼吸・気持ちの準備ができているか
基礎練習のような日頃のちょっとしたときから「唐突さ」を改善していくことで、本番や発表の場面でもそれが出てこなくなります。
► 終わりに
ピアノ演奏における「唐突さ」を避けることで、より自然で美しい音楽表現が可能になります。あらゆる「準備」と「意識」を怠らないように気をつけて練習しましょう。
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