記事の信頼性
筆者は、音楽大学の学部および大学院を作曲専攻で修了し、
修士号(音楽)を取得しています。
また、音楽大学および音楽専門学校での指導経験も豊富です。
■絶対知っておきたい発表会当日の3つの注意点
♬ 当日会場リハでやるべきこと
当日会場リハではピアノをさわれますが、この時にやってくことがあります。
一番重要なのは、
これに限ります。
「入門が終わった段階(ソナチネ導入程度)から上級者」を対象に想定しています。
「弱音までしっかりと出てくれるピアノ」もあれば、
「ある程度の弱音になると音がすっぽ抜けて、鍵盤がおりても音が出ないピアノ」もあります。
怖いのは後者。
「鍵盤がおりたのに音が出なかった」というのは、
ミスタッチと同じくらいもったいないミスです。
基本的には楽器を持ち運ばないピアノ奏者は
「会場のピアノ」を使うしかない宿命ですから、
当日であっても
そのピアノに合わせて打鍵のコントロールを調整しなければいけないのです。
ホールのピアノであっても、
状態のよくないものはたくさん存在します。
つまり、自分自身の演奏で対応して本番を成功させないといけないのです。
気持ちよく「通しリハ」をするだけでなく、
少しでも「弱音のチェック」の観点でピアノをさわってみる時間を作りましょう。
また、当日会場リハでは
についてもよくチェックしておきましょう。
特に注意が必要なのは、
「回して高さを調整するタイプ」のピアノ椅子です。
時々「逆向き」に椅子が置かれていることがあります。
そうすると、普段自宅で回している方向と逆になるわけですが、
ある程度回さないと上がったのか下がったのか分からないので、
本番で逆に回してしまって戻したりすると、
とても見栄えが悪くなってしまいます。
リハで確認しておけばこのミスは防げます。
と言いますが、
これは演奏中のことだけでなく、演奏直前のステージ動作のことでもあるのです。
♬ 当日控え室でやってはいけないこと
当日控え室でやってはいけないことは、
です。
よく、控え室での待ち時間に
イヤフォンで録音を聴きながら机の上で指を動かしている方を見ますが、
私はあまりオススメしていません。
というのも、指を動かしておくこと自体は納得できるのですが、
「机」と「鍵盤」では感触があまりにも違うので、
本番前に違う感触を体感することはむしろマイナスになると思っているからです。
いちばんの問題は、
机鍵盤で確認しているのは「指の動き」だけになるので、
演奏者の「音色への配慮」が足りないという点です。
「打鍵速度」「打鍵角度」は鍵盤がないと確認できません。
当日までに充分練習してきたのであれば、
もう一か八かで思い切ってやるしかありません。
当日に悪い癖がついてしまわないように気をつけましょう。
控え室では「リラックスをする時間にあてる」とか、
どうしても不安なら、
せめてイメージ練習をする方がいいでしょう。
おそらくですが、
机鍵盤をやる方の多くは
普段から鍵盤の「離鍵(リリース)」を意識しないで
練習しているのではないかと思っています。
「入門が終わった段階(ソナチネ導入程度)から上級者」を対象に想定している記事ですので、
少し専門的な観点から書きました。
♬ ステージ脇での注意点
ステージ脇では絶対に喋らないようにしましょう。
理由は3つです。
2. ステージ脇の会話は、小さい声であっても会場の前方にザワザワ聴こえているから
3. 演奏中の奏者がステージ脇で録音している可能性が高いから
仮に前後の出演者に知り合いがいてステージ脇で会っても、
あいさつだけしたら座り集中して目をつぶってしまえばいいのです。
落ち着いて集中するには時間が必要です。
あなたの次の出番の方は、
あなたが演奏している間に集中できるので気楽なわけです。
でもあなたは違います。
ギリギリまで喋っていて30秒前にいきなり集中することなんて
プロでもそうそうできません。
演奏はそれくらい神経が必要なのです。
また、ステージ脇の会話は
小さい声であっても会場の前方に聴こえています。
内容を聴き取れなくてもザワザワしているのが伝わります。
最悪のケースではクレームにもなりかねませんし、
ステージ脇にいる他の全ての方にも迷惑です。
さらに、演奏中の奏者は多くの場合、
ステージ脇でICレコーダーを使って録音しています。
客席では「タイマー機能」でも使わない限りは
「録音を頼める人」がいないと録音できませんし、
不安要素もあるので、
ステージ脇で自分で録音するケースが圧倒的です。
脇で録音している場合は、喋っている声をICレコーダーは確実に拾います。
録音者にも迷惑ですし、
録音された会話内容がずっと残ることにもなるのです。
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「練習以外の事前準備」
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