【ピアノ】アンサンブルでのタイミングの合わせ方:ピアノ編成での実践的アプローチ

スポンサーリンク

【ピアノ】アンサンブルでのタイミングの合わせ方:ピアノ編成での実践的アプローチ

► はじめに

 

ピアノが含まれるアンサンブルにおいて、奏者同士のタイミングを合わせることは演奏の成功に不可欠な要素です。一般的に「相手の音を聴いて合わせる」と言われますが、実際にはより複雑な要素が関係してきます。

本記事では、効果的なアンサンブルのための具体的な方法を解説します。

 

► アンサンブルの基本原則

‣「聴く」だけでは不十分

 

多くの場合、「相手の音を聴いて合わせる」という助言を受けます。確かに、相手の音を聴くことは重要ですが、これだけでは不十分な場合があります。特に注意すべき点として:

・聴いてから反応すると、どうしても遅れが生じてしまう
・相手の音を待ってから演奏を始めると、全体的なテンポが崩れる可能性がある

 

‣「数える」という意識の重要性

 

効果的なアンサンブルの核心は、「奏者同士の頭の中を揃えること」にあります。これを実現するために:

・演奏中の音楽に対して、各奏者が数える
・指揮者がいる場合は、その動きに合わせて共通のテンポ感を持つ
・単に音を聴くだけでなく、能動的にリズムを感じ取る

 

頭の中を揃えるためには、今存在している音楽に対して、各々が数えることが重要。指揮者がいる場合は、その役割を棒が担います。

 

► 実践的なテクニック:2台ピアノなどの場合

‣ 合図の出し方

 

2台ピアノなどの2人編成での演奏開始時の合図については、以下の点に特に注意が必要です:

重要:二人同時に合図を出さない

理由:同時に首を振ると、ほぼ確実にタイミングがズレる

対策:

・特定の部分に関して、合図を出す担当者をあらかじめ一人決めておく
・決められた一人だけが合図を出す
・もう一人はその合図に従って演奏をする

 

► まとめ

 

成功するアンサンブルには、「聴く」という受動的な要素と「数える」という能動的な要素の両方が必要です。特に:

・相手の音を聴きながらも、自身でしっかりと数える
・合図を出す際は役割分担を明確にする
・全員が共通のテンポ感を持つよう意識する

これらの要素を意識することで、より精度の高いアンサンブルが実現できます。

 


 

▼ 関連コンテンツ

著者の電子書籍シリーズ
・徹底分析シリーズ(楽曲構造・音楽理論)
Amazon著者ページはこちら

・SNS/問い合わせ
X(Twitter)はこちら

 

この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

タカノユウヤをフォローする
アンサンブル(伴奏、室内楽、協奏曲)
スポンサーリンク
タカノユウヤをフォローする
大人のための独学用Webピアノ教室(ブログ版)

コメント

タイトルとURLをコピーしました