【ピアノ】音楽用語 scherzando を上手に表現する方法
► はじめに
ピアノを演奏していると、楽譜に「scherzando」という指示を見つけることがあります。実際にどう表現すればよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
本記事では、scherzandoの本質的な意味から具体的な演奏テクニックまで、実践的なアプローチを紹介します。
► scherzando の意味と表現方法
‣ scherzandoとは?
音楽用語「scherzando」は、「おどけて、戯れるように」という意味を持ち、「スケルツァンド」と読みます。これは、ベートーヴェンが内容形式ともに完成させた「scherzo(スケルツォ)」とは異なる用語であることに注意しましょう。
楽譜では、「dolce」や「cantabile」などと同様に、発想標語として指示されることが多く、多くの楽曲で使用されています。
‣ scherzandoをどう表現するか
「おどけて、戯れるように」という言葉は簡単ですが、実際の演奏では難しい表現です。経験豊富なピアニストの演奏を観察すると、以下のような特徴があります:
・微妙なテンポの揺らし方
・「意地悪さ」や「不安定さ」の演出
‣ 具体的な演奏テクニック
scherzandoを表現する方法は複数ありますが、以下の2つのアプローチがおすすめです:
1. ダンパーペダルの最小限使用
・ペダル無しの演奏で「軽さ、ドライさ」を際立たせる
・「ペダルありでも無しでも成立する部分は、全てノンペダルで演奏する」くらい思い切って試してみる
2. テンポの工夫
・scherzandoのニュアンスを引き出すポイントとして、前向きで軽やかなテンポを心がける
必ず録音&チェックしながら練習していきましょう。scherzandoの本質は、音楽に遊び心と軽やかさを吹き込むことです。楽しみながら表現してください。
► 終わりに
scherzandoの表現は、その楽曲における文脈も踏まえながら、ダンパーペダルの使い方やテンポの工夫といった具体的なテクニックから始めることで、表現が見えてきます。
大切なのは、技術的な側面だけでなく、音楽に込められた「遊び心」や「軽やかさ」を楽しむことです。
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