ジョプリン「ジ・エンターテイナー」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、5-8小節の左手)
音型からして、
「明らかにリズムセクションを想定している左手」
ということがわかりますね。
「バス音」と「ハーモニー」を交代で弾いていくこういった左手の奏法を、
「ストライド奏法」
と言います。
ラグタイム作品ではもちろん、
幅広いピアノ作品で登場する音型となっています。
テンポの速い楽曲では
「ストライド奏法」は一気に難易度が上がる。
というのも
「跳躍」が多く、音を外しやすいから。
跳躍を攻略する演奏ポイントとしては、
「ゆっくり練習する際に、裏拍の和音からベース音までの距離を意識してさらう」
ということ。
譜例の矢印の動きを意識して練習します。
そして、
なんとなく手を移動するのではなく、
裏拍の和音を打鍵したらすぐに次の音の「準備(プリペア)」をする
という意識も持ちましょう。
「ピアノ演奏は ”準備(プリペア)” をしっかりおこなうかどうかが多くを占めている」
といってもいいでしょう。
今挙げたようなことは
テンポを上げたときにはなかなか意識できないかもしれませんが、
ゆっくり練習するときに
これらのことをていねいに積み上げておくと
安定度が上がってきます。
また、左手だけで鍵盤を見なくても弾けるくらいにしておくと、
両手で合わせた際の跳躍演奏がグッと楽になります。
跳躍に限らずですが、
「難しいところは先にどちらか片方の手のパートを暗譜してしまう」
これが攻略のカギです。
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