【ピアノ】独学でもマジでピアノが上手くなる人の5つの特徴
► はじめに
ピアノを独学で学ぶ人が増えている一方で、「独学では限界がある」「やはり先生につかないと上達しない」という声もよく耳にします。しかし、実際には独学でも驚くほど上達する学習者が存在し、そのような学習者には共通する特徴があります。それは「学習への取り組み方そのもの」にあるのです。
本記事では、独学でピアノが上手くなる人の5つの特徴を、具体的な実践方法とともに解説します。これらを意識して取り入れることで、独学が格段に効果的になるでしょう。
► 5つの特徴
‣ 1. 録音&チェックを頻繁に行う
独学最大の課題は、客観的なフィードバックを得られないことです。レッスンがないため、自分の演奏を第三者の視点で評価する機会が圧倒的に少なくなります。
この問題を解決する最も手軽で効果的な方法が、録音&チェックです。
ICレコーダーを使った練習メニュー:
・譜読みが終わっている作品で「通し練習」を録音する
・録音を聴いて、その日の練習計画を立てる
・「自分の耳で聴いても明らかにおかしいところはゼロにする」ことを徹底する
録音の二重効果
録音の目的は「聴き直し」だけではありません。「録音しているという緊張感を伴いながら通す」ことで、本番に向けた重要な練習にもなります。この緊張感は、実際の演奏会やコンクールでの集中力向上に直結します。自宅練習でも本番さながらの環境を作り出しましょう。
また、「自身の練習をしっかりとマネジメントする」という観点でも、ICレコーダーは効果的なツールとなります。
‣ 2. 自分で本番を見つけて、ガタガタでもガンガン人前に出る
本番機会の多い学習者には、上手な方が比較的多いと感じませんか。あまり舞台に出る経験をしていなかった学習者が本番の数を増やしたら、いきなり伸びることもよくあります。
「100回のレッスンよりも、数回の本番から得られるもののほうが多い」
この言葉が示す「得られるもの」とは何でしょうか。
本番から得られる4つの成長要素:
・人前に立つ緊張感が当たり前になる:舞台慣れにより「嫌な」緊張感が最小限に
・初めて触るピアノの数が増える:様々な楽器への適応力の向上
・本番に迫られて、必ず練習する習慣がつく:期限を意識した効率的な練習方法の習得
・競争心が芽生える:他の演奏者からの刺激と向上心の醸成
どれも、一人で自宅で練習しているだけでは経験できません。これらが自分の中に浸透していった結果、あるタイミングで力が飛躍的に伸びるのです。
独学者の本番戦略
独学の場合、指導者主催の演奏発表会もないため、本番の回数が少なくなりがちです。だからこそ、自分で本番を見つけて、多少ガタガタでもガンガン人前に出る人が上達していきます。
具体的な本番の見つけ方:【ピアノ】本番機会の見つけ方と効率的な増やし方
‣ 3.「やってみる」をすっ飛ばさない
音楽学習に関する様々な悩みを聞いていると、ある共通点が見えてきます。ほとんどの場合、「その場で停止している悩み」だということです。つまり、「まだ行動が伴っていない悩み」なのです。
よくある「停止している悩み」の例
・こういった練習方法をやったらどうなのか
・こういった音楽書籍を読んでみたらどうなのか
・習いに行ったほうが良いのか
これらはすべて、まだ何も実際に試していない状態での悩みです。
一方で、「やってみたけど上手くいかなくて、そのうえでどう対処して良いのか分からず悩んでいる」というような、すでに行動を伴っている悩みは意外に少ないのです。
行動する勇気の重要性
行動すると、多少の時間や多少のお金はかかります。しかし、試行錯誤することをしないで最短ルートを求めても、自分にとっての最適解が分かるわけありません。
情報収集はある程度必要ですが、どこか早めのタイミングで「やってみる」という行動に出ないと何も始まりません。
実践的な判断基準
・数百円から高くても数万円程度でできることであれば、とりあえずやってみる
・何年も時間をかけるようなものでなければ、とりあえずやってみる
どうせ悩むのであれば、行動しながら悩みましょう。
‣ 4. アウトプットを決めてからインプットする
独学では、どんな教材でどんなところからインプットするのかを自分で決める必要があります。そういったときに、アウトプットを決めてからインプットするのがおすすめです。そうしないと、ほとんどのことが記憶に残りません。
なぜ「動画は見れるけど本は読めない」のか
よく、「動画がいい、活字は読めない」と言う方がいますが、それはアウトプットを決めていないサーチだからです。
アウトプットを決めずにただBGMのように流し聴きしながら良さそうな情報を拾うだけであれば、能動的に読まないといけないブログや書籍を読めるわけがありません。
効果的なYouTube活用法
適当にピアノ系のチャンネルを流し聴きするのではなく:
× 受動的な視聴:原則、流れてきた関連動画は観ない
○ 能動的な検索:検索して能動的にサーチした動画は積極的に観る
具体的な検索例
「この作品を来月の本番で披露するから、今回は海外のマスタークラスの動画を見つけて学習しよう」
例:「mozart 333 masterclass」
このように、出口まで決めてピンポイントで検索して情報を取りにいきましょう。
‣ 5. ピアノを触りたくてウズウズしていること
これが独学で上達する人の最も重要な特徴です。
上手くならないと思う前に、それだけの時間を投下しているかを振り返ってみたいところです。
練習継続のコツ
独学では「明日のレッスン」がないので、本番などの期限があるイベントを入れてしまうのがおすすめです。ただし、根本的に「ピアノを触りたくてウズウズしている」状態であれば、そんな外的な動機は必要ありません。
情熱を維持する方法:【ピアノ】モチベーション維持と継続学習のための完全ガイド
► 終わりに
独学でピアノが上手くなる人の5つの特徴を見てきました。
・録音&チェックを頻繁に行う:客観的な自己評価能力
・積極的に人前に出る:実践的な経験値の蓄積
・「やってみる」をすっ飛ばさない:行動力と試行錯誤の習慣
・アウトプットを決めてからインプットする:効率的な学習方法
・ピアノを触りたくてウズウズしている:根本的な学習への情熱
これらは決して特別な才能ではありません。意識的に取り入れることで、誰でも実践できる学習姿勢です。
独学だからこそ、自分のペースで、自分の好きな曲で、自分なりの方法で学習を進められます。その自由度を活かしながら、これらの特徴を意識して練習に取り組めば、きっと理想的な演奏に近づけるでしょう。
► 関連コンテンツ
著者の電子書籍シリーズ
・徹底分析シリーズ(楽曲構造・音楽理論)
Amazon著者ページはこちら
・SNS/問い合わせ
X(Twitter)はこちら
コメント