【ピアノ】プロコフィエフのピアノ曲入門ガイド:最適な入門曲と楽譜の選び方
► はじめに
プロコフィエフのピアノ作品の多くは上級者向けですが、中級者でも楽しめる素晴らしい作品があります。本記事では、プロコフィエフ入門に最適な曲集と、その特徴や楽譜の選び方を紹介します。
► プロコフィエフ入門に最適な作品とは
‣ 子供の音楽-12のやさしい小品 Op.65
プロコフィエフのピアノソナタは、最も易しい第1番でもツェルニー40番後半程度の技術力が必要です。一方、小品集には中級者でも取り組める作品があります。
その代表作が「子供の音楽-12のやさしい小品 Op.65」。
譜例(PD作品、Sibeliusで作成、第4曲「タランテラ」 曲頭)
ツェルニー30番中盤程度の技術力があれば十分に取り組める曲集で、以下の特徴を持っています:
・オクターヴの同時打鍵がないため、手の大きさを問わず演奏可能
・各曲が3-4分程度の適度な長さ
・プロコフィエフ特有の現代的な和声と親しみやすいメロディーの絶妙なバランス
正直、プロコフィエフのピアノ曲の中には難易度だけで言ってしまえば取り組みやすい作品は他にもあります。しかし、以下の3点が揃っているという意味では、プロコフィエフ入門にうってつけの作品と言えるでしょう:
・難しすぎない
・楽曲が有名で学習しやすい
・演奏会で喜ばれる、親しみやすい曲想を持っている
‣ 収録曲
1. 朝
2. 散歩
3. 物語(おとぎ話)
4. タランテラ
5. 後悔
6. ワルツ
7. きりぎりすの行進
8. 雨と虹
9. 鬼ごっこ
10. 行進曲
11. 夕べ
12. 月は草原の上にのぼる
特に第4曲「タランテラ」は、発表演奏会をはじめ、様々なシーンで頻繁に演奏されています。
‣ 楽譜の選び方
· 1. ブージー・アンド・ホークス(推奨)
プロコフィエフの定番楽譜として知られるブージー・アンド・ホークスがおすすめ。以下の理由から、長期的な演奏のために最適な選択といえます:
・国際基準、作曲家の意図を忠実に反映した校訂
・見やすい譜面レイアウト
・耐久性の高い印刷・製本
・プロコフィエフ : 子供のための音楽 Op.65/ブージー & ホークス社/ピアノ・ソロ
· 2. 単曲楽譜(タランテラのみ演奏する場合)
特に有名な「タランテラ」のみを演奏したい場合は、ぷりんと楽譜の単曲版も検討に値します:
・運指が記載
・手頃な価格
・すぐに入手可能
URLをクリックすると「ぷりんと楽譜」の該当ページにリンクします。
► 終わりに
「子供の音楽 Op.65」は、プロコフィエフの音楽語法を理解する最適な入門作品です。技術的な難易度を抑えながらも、作曲家の本質的な魅力が詰まった作品集と言えるでしょう。
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