【ピアノ】進化する練習法が持続的な上達を生む

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【ピアノ】進化する練習法が持続的な上達を生む

► はじめに

 

我々は常に前進と成長を求める生き物であり、進化しないと分かったものには興味を持てません。これは趣味や学びにおいても同じことが言えるでしょう。

本記事では、ピアノ学習における「進化」の重要性について、ある個人的な経験を通して考えてみたいと思います。

 

► 変化のない環境に失われるモチベーション

 

2024年、長年愛用していた楽譜作成ソフト「Finale」の開発・販売終了のニュースを耳にしました。当初は「使い慣れているから」「業界標準だった便利なソフトだから」という理由で使い続けようと考えていました。しかし、もはや進化しない、新しい機能が追加されることのないツールだと分かった途端、その気持ちは驚くほど早く薄れていったのです。

この経験は、我々の学習意欲と深い関係があることに気づかされました。

 

► ピアノ学習における「進化」の重要性

 

ピアノを学ぶ過程でも、同じような心理が働きます。自分自身やその行動が「進化している」もしくは「進化していく可能性がある」という実感を持てることで、やることに興味を持てるようになります。例えば:

1. 練習方法の進化

同じ曲を同じ方法で繰り返し練習するだけでは、上達は限定的。新しいアプローチ、効率的な練習方法、異なる角度からの楽曲解釈など、常に学びの方法を進化させるようにしましょう。

2. レパートリーの進化

自分のコンフォート・ゾーンに留まらず、新しい分野や、より高度な曲にもチャレンジするようにしましょう。

3. 音楽的理解の進化

単なる演奏技術だけでなく、音楽理論、作曲家の意図、歴史的背景など、知識を深めるようにしましょう。

 

►「進化」を維持するためのアプローチ

 

定期的な目標設定:
毎月新しい課題を設定し、達成可能な小さな目標から始める

学習記録の活用:
録音や動画撮影で自分の演奏を客観的に評価し、改善点を見つける

新しい挑戦の継続:
教則本、レッスン、オンライン学習など、様々な学習リソースを組み合わせて、常に新鮮な刺激を得る

 

► まとめ

 

「Finale」の例が教えてくれたように、進化の止まったものへの興味は急速に失われていきます。これは逆に言えば、常に進化し続ける環境があれば、学習意欲も維持されやすいということです。

音楽学習において重要なのは、技術の向上だけでなく、自分自身の「学び方」も進化させ続けることです。それこそが、長期的な上達と、音楽を楽しみ続けるための鍵となるでしょう。

最後に、音楽学習に完璧な到達点はありません。それこそが音楽の楽しさであり、我々が常に進化し続けられる理由なのです。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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