【ピアノ】アレンジのマンネリは「進め方のクセ」が原因? :いつものパターンを崩す4つの工夫

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【ピアノ】アレンジのマンネリは「進め方のクセ」が原因? :いつものパターンを崩す4つの工夫

► はじめに

 

ピアノアレンジを続けていると、気づけば毎回似たような響きや構成に落ち着いてしまう、という悩みを持つ方は少なくありません。必ずしもテクニックが足りないわけではなく、実は制作を進めるうえでの「クセ」が、その原因になっていることも多くあります。

本記事では、ピアノアレンジの初中級から中級レベルの方を対象に、これまでのパターンから一歩抜け出し、アレンジに新しい風を取り入れるための工夫を紹介します。テクニック論というより、制作の進め方そのものに関わる内容です。

 

► アレンジに冒険を取り入れる4つの工夫

 

ここでいう「冒険」とは、必ずしも奇抜なアレンジをすることではありません。いつもの自分なら選ばない方法を、あえて一度試してみることです。

 

‣ 1. あらかじめ全体の骨組みを固めすぎない

 

アレンジの進め方の一つとして、最初に曲全体をざっくりと形にしてから細部を詰めていくやり方があります。この方法には、最後まで通しで作ることで達成感を得やすい、全体の流れを把握しながら細部を調整できる、勢いに乗って手が止まりにくい、といった利点があります(【ピアノ】ピアノアレンジの手順:全体ざっくり作成 vs 細部集中 どちらを先行させるのが得策か)。

ただし、いつも同じような仕上がりになってしまうことに悩んでいる場合は、あえてこのやり方を避けてみることをおすすめします。理由は、一度形になったものは、自分の中でその方向性が固定されてしまいやすいからです。せっかく作った土台を崩して作り直すのも億劫になり、結果として発想の幅が狭いままになってしまう、というケースが少なくありません。

先に骨組みを作る進め方で起こりやすいこと:

・ざっくり作った状態で満足してしまい、細部を詰める作業が後回しになったまま止まってしまうこと
・自分の中で土台を崩せなくなり、自分自身の発想や他人の意見が取り入れにくくなること
・無難にまとまりやすいぶん、アイディア自体が深まりにくくなること

 

‣ 2. 以前手がけた編曲をそのまま引き継がない

 

同じ楽曲を、時間を置いて「別の編曲として」アレンジし直す機会もあると思います。そのようなときは、まったくのゼロから、新しい作品として向き合うことを意識してみてください。

ありがちなのが、以前作ったアレンジをコピーして土台に使い、そこから部分的に手を加えていくやり方でしょう。手間は省けますが、この進め方では発想がこれまでの延長線上に留まりやすく、慣れ親しんだ枠組みから外に出るのは難しくなります。楽をしようとする選択が、結果的に視野を狭めてしまうこともあるので注意が必要です。

 

‣ 3. 序盤から見た目のレイアウトにこだわりすぎない

 

几帳面な性格の方ほど、アレンジを始めたばかりの段階から、記譜の見た目や配置を細かく整えたくなる傾向があります。この意識を、いったん手放してみましょう

線の位置や記号の並びが多少そろっていなくても、この段階では特に問題ありません。早い時期から見た目を整えることにこだわってしまうと、後から内容を修正しようとするときの心理的なハードルがかえって高くなってしまいます。

小さな箱庭の枠の中をきれいに整えるような視野に留まらず、まずは発想を広げて、大きな視点でアレンジ全体を捉えることを優先してみてください。おおむねアレンジが仕上がり、弾き込んで内容を詰めていく段階になるまでは、レイアウトのこだわりは捨ててみましょう。

 

‣ 4. コピペをする前に、ひと呼吸置いてみる

 

楽曲には繰り返しの構造があるのが一般的なので、アレンジの制作中も、前に使った部分をそのままコピペしたくなる場面は多いはずです。教材向けのアレンジであれば、弾きやすさや覚えやすさという点でコピペが役立つこともありますし、まったく同じ内容が繰り返されること自体は問題ではありません。

大切なのは、コピペする直前にいったん手を止め、「本当にこの部分はコピペで済ませてよいのか」と自分に問いかけてみることです。たとえば繰り返しの入り口の数小節だけでもアレンジに変化をつけると、印象が大きく変わることもあります。深く考えずに楽な方法を選んでしまうと、それだけ発想の幅も狭くなってしまうでしょう。

「楽だからコピーする」のではなく、「コピーすることを選んだ」と自覚することが大切です。

 

► テクニック面で冒険の幅を広げるには

 

ここまで紹介したのは、いわば制作の進め方や判断の仕方に関する工夫です。一方で、実際にアレンジの表現そのものを広げるには、さまざまな作曲・編曲のテクニックを身につけることも役立ちます。そこで、関連する記事を以下にまとめました。

 

作曲や編曲の基本的な力を伸ばしたい方

【ピアノ】作曲・編曲テクニック 関係記事まとめ:入門から応用まで体系的に学ぶ

コードネームの基礎やアレンジの入門的な内容から、転調や楽曲分析といった応用的なテーマまで、レベルに応じて学べる記事をリンク集の形でまとめています。

 

左手独奏編曲に挑戦したい方

【ピアノ】左手編曲のテクニック 完全ガイド(姉妹サイトへリンク)

左手だけでピアノアレンジを成立させるために必要となる、運指、アルペッジョ、手の横移動、調性の選び方などを、実際の譜例とともに解説しています。普段とは異なる制約の中で編曲することで、アレンジの発想を広げるきっかけにもなるでしょう。

 

► 終わりに

 

アレンジがマンネリ化してしまう背景には、技術面だけでなく、制作の進め方そのものに原因があることも少なくありません。

いつもと違うアレンジを作るために、必ずしも難しいテクニックを身につける必要があるとは限りません。いつもの自分なら選ばない方法を、あえて一度試してみる。それだけでも、新しい表現が生まれるきっかけになります。

まずは、次のアレンジで一つでも試してみてください。

 


 

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