【ピアノ】ピアノアレンジの手順:全体ざっくり作成 vs 細部集中 どちらを先行させるのが得策か

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【ピアノ】ピアノアレンジの手順:全体ざっくり作成 vs 細部集中 どちらを先行させるのが得策か

► はじめに

 

ピアノアレンジを始めたばかりの方や、アレンジテクニックを磨きたいと思っている中級者にとって、どのような進行方法で曲を仕上げるかは大きなポイントです。

本記事では、アレンジの進め方における2つの方法、「まずは全体をざっくり作る」方法と「まずは細部に集中する」方法を比較し、それぞれのメリットとデメリットを探ってみます。

 

► どちらを先行するか

‣ 1. まずは全体をざっくり作る方法

 

最初にガイドラインとなる全体やアイディアを大まかに形にしてから、細部を詰めていく進行方法です。

メリット:

・達成感が得られる
 → 全体をひと通り作ることで「最後まで行った」という実感を得ることができ、モチベーションが保ちやすい

・全体像が見えやすい
 → 全体の流れが見えているため、後から細部に手を入れる時に無理なく調整できる

・創作が進みやすい
 → 大体でOKくらいの緩さでどんどん進める感覚があるため、行き詰まりにくい

 

デメリット:

・中途半端に終わる危険性
 → 最初にざっくり作ってしまうと、そのまま細部を詰めるのが面倒になり、放置してしまう可能性も

・安易に終わってしまう危険性
 → 無難な構成に落ち着きやすく、アイディアが浅くなってしまう可能性も

 

‣ 2. まずは細部に集中して作成する方法

 

最初から細部にこだわり、丁寧に作り上げる方法です。

 

メリット:

・創作の楽しさを味わえる
 → 細部に集中することで、作曲や編曲においての「手応え」を感じやすく、創作が好きな人の場合にはやりがいがある

・アイディアが雑にならず明確になる
 → 仕掛けなどのアイディアを詳細に考えながら創作できる

 

デメリット:

・時間がかかり過ぎることがある
 → 細部に集中し過ぎると、全体を見失ったり、長時間同じ部分に時間をかけ過ぎてしまうことがある

・満足できない部分が残る可能性
 → 長い時間をかけた部分が、最終的には必要ない部分だったと気づくことも

 

► どちらを選ぶべきか

 

上記のアレンジの進行方法にはどちらにも利点と欠点がありますが、いずれの方法をとる場合でも重要なのは:

・全体ざっくり先行の場合は、後ほど細部を詰める
・細部集中先行の場合は、後ほど全体を広い視点で見る

最終的には「森を見て木も見る」という状態になっているところを目指していきましょう。

 

筆者のアプローチ:

筆者は、創作の内容や制作期間に応じてこれらを使い分けています。例えば、制作期間が短い場合は「全体をざっくり作成」を先行し、逆に時間を取れる場合は「細部に集中」を先行することが多くあります。

 

► 終わりに

 

どちらの方法を選んでも大事なのは、最終的には「全体のバランス」と「細部の完成度」を両立させることです。

もし、アレンジの際に使えるテクニックや、初心者から中級者へのステップアップを考えている場合は、以下の記事も参考にしてください。

【ピアノ】初心者からステップアップできるアレンジテクニック11選

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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