【ピアノ】アメイジング・グレイス:ツェルニー30番後半程度編曲楽譜提供

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【ピアノ】アメイジング・グレイス:ツェルニー30番後半程度編曲楽譜提供

► はじめに:本記事の趣旨

 

本記事では、世界の名曲「アメイジング・グレイス(Amazing Grace)」を、ツェルニー30番後半程度の難易度でピアノソロにアレンジした楽譜を提供します。

筆者自身による編曲で、演奏解説と参考音源も用意しました。ピアノ編曲に挑戦したい方の参考資料として、また純粋にこの楽曲を弾いてみたい学習者にも適しています。

シンプルな音数ながら、美しく響くよう丁寧に音を編んでいるので、ぜひ挑戦してみてください。

想定演奏レベル:ツェルニー30番後半程度
演奏時間:約3分20秒

 

►「アメイジング・グレイス」について

 

「アメイジング・グレイス」は、世界中で最も愛されている賛美歌の一つです。

歴史と由来

作詞者は、ジョン・ニュートン(1772年)。かつて奴隷貿易に従事していた彼が、嵐の中での奇跡的な生還を機に改心し、神の慈悲を歌ったものです。作曲者は不詳。もともとはアメリカの民謡がルーツと言われており、1835年に現在のメロディとして定着しました。

音楽的特徴

ゆったりとした3拍子のリズム。そして、ヨナ抜き音階(ペンタトニック・スケール)による、5つの音だけで構成された旋律が特徴です。日本人の耳にも馴染みやすく、素朴ながらも力強い感動を呼び起こします。

 

► 楽譜と参考音源

‣ 楽譜

 

以下、編曲楽譜を提供します。

譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、楽曲全体)

アメイジング・グレイス ピアノソロ編曲楽譜 1ページ目

アメイジング・グレイス ピアノソロ編曲楽譜 2ページ目

PDF版ダウンロード

より鮮明な楽譜が必要な方は、こちらからPDFファイルをダウンロードできます。

 

‣ 音源

 

上記楽譜に基づいた演奏音源です。表情付けなどの参考にしてください。

Amazing Grace – Piano Solo (Original Arrangement) / アメイジング・グレイス

Amazing Grace – Piano Solo (Original Arrangement) / アメイジング・グレイス

 

► この編曲の活用例

 

中級レパートリー:発表会などの演奏曲として
編曲学習の教材:シンプルな編曲の参考資料として
季節の演奏曲クリスマスシーズン(流行の使われ方)の演奏に
BGM:リラックスした雰囲気の鑑賞用音楽として

 

► 演奏ポイント

 

テンポ設定:

・テンポは♩=76と記したが、あくまで目安として考える
・曲想的に、もっとゆっくり演奏するのも一案

 

‣ 練習番号 A-B

 

「無伴奏(ソロ)」の表現:

・1-8小節目は、「無伴奏(ソロ)」のイメージで
・ピアノ”ソロ”の中で「ソロの雰囲気」や「アンサンブルの雰囲気」などを出せるのが、ピアノという楽器の特徴
・「ソロの雰囲気」を演出する場合、ペダリングに注意する
・ダンパーペダルによりフレーズが「和音化」してしまうと、ソロの雰囲気が薄れてしまう
・ダンパーペダルは、「響きをつける意図」で各音符ごとに踏みかえていく

 

薄い伴奏を伴う箇所の表現:

9小節目からは「薄い伴奏」が加わる
まだ動きの少ない伴奏なので、長く伸びる音を打鍵後も聴き続けながら丁寧に音をつなげていく
こういったシンプルな箇所では、各声部同士のバランスが目立つ
トップノートにきているメロディが浮かび上がるようにバランスを作る

 

転調の活かし方:

・「B」のアウフタクトからはAs-durに転調
・このような転調を活かすためには、「時間」を上手く扱うことが重要
・16小節2拍目の4分休符を「やや長め」にとり、3拍目を丁寧に弾き始めると、転調の効果が活きる
・休符のとり方は、直後の表現に大きな影響を与える

 

2本の線で進行する箇所の表現:

・17-23小節は、2本の線で進行する
・「主旋律」に対して「非和声音を伴いながら8分音符単位で動いていくもう一本の線」をバランスよく聴かせる
・ダンパーペダルは最小限に、音に響きをつけたり、運指の都合で切れてしまう箇所をつなげるために用いる程度
・なお、音符はすべて上段に書いてあるが、両手で演奏して構わない

 

「3声」になる箇所の表現:

・24小節目からは「3声」になる
・内声が動くが、記譜した運指を使用すれば、ダンパーペダルは最小限でも響きがつながるように音を選んである
・24-31小節は、「上段の音符を右手」「下段の音符を左手」で担当すると一番楽に演奏できる
・両手の受け渡しがゴツゴツしないように注意する

 

「ピールオフ」の演奏方法:

・31小節目は、メロディのAs音の響きを聴き続ける
・その響きよりも3度音程の動きが目立ってしまわないように
・したがって、3度音程の動きは極めて静かに始める
・この書法は「ピールオフ」と呼ばれる(詳細:【ピアノ】ピールオフとは:基礎分析と演奏のポイント

 

‣ 練習番号 C-E

 

「分散和音中心」の伴奏:

・33小節目からは、左手が「分散和音中心」となるため、ここまでのように8分音符主体でも表現は異なる
・バスの響きを深めに出し、他の伴奏はバスの響きの中へ入っていくように柔らかく発音する

 

33-40小節のペダリング:

・33-40小節のペダリングは、楽譜の書き込みを参考に設定する
・ポイントは、ペダルを離している部分

 

テヌートがついている音符の表現:

・40小節目からは、何度も出てくるテヌートがついている音符をやや強調する
・アメイジング・グレイスの旋律に由来する同音連打混じりの特徴を、伴奏にも使用している

 

休符の表現:

・46小節2拍目裏の8分休符は、必ず響きを切る
・ここでは、松葉で書いたように1拍目-2拍目表で少しダイナミクスを落とすと自然な表現になる

 

クライマックスの表現:

・49小節目からは、この編曲のクライマックス
・ここの表現を活かすためにも、それ以外が強くなり過ぎないように
・音楽の表現は相対的なものであり、ある箇所を強調するためには、それ以外の箇所の表現に気をつける必要がある

 

曲尾の弾き方:

・最終小節の音は、すべてタイで結ばれているので打鍵し直さない
・59小節目で打鍵した音をそのまま指で残してタイにする
・59小節目の旋律も、アメイジング・グレイスの原曲の旋律に由来している

 

► この楽譜について

 

この楽譜・音源・解説はすべて無料でお使いいただけます。

もし価値を感じていただけた場合は、noteでのサポート(任意)をいただけますと幸いです。サポートは、今後の創作活動や音楽教育コンテンツの制作に活用させていただきます。

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► 終わりに

 

この編曲が、ピアノ学習や編曲学習の参考になれば幸いです。

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