【ピアノ】Top Gun Anthem / ヤマハ出版・自編曲(上級):楽譜・演奏ポイント

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【ピアノ】Top Gun Anthem / ヤマハ出版・自編曲(上級):楽譜・演奏ポイント

► はじめに:本記事の趣旨

 

本記事では、筆者がヤマハ出版向けに編曲したピアノソロ楽譜「Top Gun Anthem」について、楽譜の紹介・演奏上のポイントをまとめています。

楽譜を手にされた方が練習をスムーズに進められるよう、セクションごとに具体的な演奏上の注意点を解説します。

 

想定演奏レベル:ツェルニー40番中盤程度
演奏時間:約3分20秒

 

►「Top Gun Anthem」について

 

「Top Gun Anthem」は、1986年公開の映画『トップガン』のために、ハロルド・フォルターメイヤーが作曲し、スティーヴ・スティーヴンスのギター演奏をフィーチャーしたインストゥルメンタル楽曲です。

映画冒頭の空母シーンや終盤で印象的に使用される、壮大かつ疾走感あふれるテーマとして広く知られています。2022年に公開された続編「トップガン マーヴェリック」でも再び使用されたことで、新たな世代にも注目を集めました。

ロック色の強いギターサウンドとシンセサイザーが織りなすダイナミックな原曲を、本編曲ではピアノソロとして再構築しています。原曲の持つ緊張感と高揚感をいかしながら、クラシカルな書法(カノン風の声部の追いかけ、ペダル効果を活かした和声処理など)を取り入れることで、発表会でも映える仕上がりを目指しました。

 

► 楽譜

 

本編曲は以下の楽譜集に収録されています。

発表会で演奏効果を狙いたい方に最適な、華やかなアレンジが含まれる一冊です。

 

月刊Pianoプレミアム 極上のピアノ2022-2023秋冬号 / ヤマハ

 

► この編曲の活用例

 

本編曲は、演奏レパートリーとしてはもちろん、編曲学習用の教材としても活用できます。

中上級者向けレパートリーとして

・発表会や演奏会で映える、華やかな演奏曲として活用可能
・難易度は「ツェルニー40番中盤程度」を想定
・仕上がると、原曲の持つ迫力と高揚感を効果的に表現できる

編曲学習の教材として

・ロックスタイルの楽曲をピアノソロへ再構築する発想例
・カノン風処理、場面転換、音域配置などの編曲技法の分析教材

 

► 演奏ポイント

‣ 1-16小節(練習番号A-B)

 

・1-7小節は、指定の運指とアーティキュレーションで弾くと、ノンペダルで成立するように音を選んである
・カノン風に右手のメロディを左手が追いかける
・右手が主役に聴こえるように、左手の mp を守る

・8小節目はピールオフと呼ばれる書法(併読推奨記事:【ピアノ】ピールオフとは:基礎分析と演奏のポイント
・メロディのG音を響かせ、その響きの中から内声が「剥がれてくるように」静かに弾く

・9-12小節は、左手のみでも成立するように作ってある
・左手のみで音楽的に弾けるようにしておいてから、右手を静かに乗せる

・13-16小節は、拍の感覚が乱れないように
・アルペッジョは拍の前に出し、素早く入れる

・16小節目のscherzandoの部分は、ノンペダルで軽く弾く

 

‣ 17-46小節(練習番号C-F)

 

・17小節目からフェルマータまでは、ノンストップで弾く
・アーティキュレーションを正確に表現する

・26小節目の左手は、直前のメロディの追っかけなので、控えめに響かせる

・28小節目のsubito p を印象的にするために、subitoの直前で一瞬の時間をとる
・27小節目でゆっくりするわけではなく、インテンポで弾き切って、小節の変わり目のみ一瞬の時間

・32-39小節は、指定の運指とペダリングを使う
・そうすれば、濁らず成立するように音を選んである
・ここは、リズム隊の楽器が後ろで鳴っているイメージなので、テンポキープを基本にする
・メロディと左手のリズムを響かせ、右手の内声はうるさくならないように

・38小節目のロングアルペッジョは、両手同時に開始するアルペッジョに変更可
・そのほうが、小節の変わり目で余分に時間がかかってしまう可能性を減らせる

・43-46小節は、音価が細かくなっていく
・それを活かすために、テンポ自体はキープする

 

‣ 47-79小節(練習番号G-K)

 

・47小節目からは、原曲ではギターソロが印象的な部分
・直前でテンポをゆるめずノンストップで入ると、カッコいい演出になる

・47小節目からのテンポキープの要は、左手の刻み
・この2音1組のリズムが、ここから曲の終わりまでに何度も出てくるアレンジ上の工夫要素
・右手は、アクセントの音とそれ以外の音を明確に区別する

・54小節4拍目で踏んだペダルは、指定のところまで踏みっぱなしにする

・60小節目からは、左手がメインメロディ
・右手は、メロディの「拡大形」を一部用いている
・左手のメインメロディは ff だが、すべてが鳴りっぱなしにならないように、メロディの起伏を表現する
・例えば、61小節4拍目からの「Do Re Mi」「Re Mi Fa」は後者のほうが少し大きな表現

・69小節目からは、どちらか片方のパートを先に暗譜してしまうと、両手で合わせる難易度が下がる
・ここからの右手は、アクセントが書かれている音を響かせ、すべてがうるさくならないように

・78小節目でゆっくりせず、ノンストップで最終和音まで弾ききる(併読推奨記事:【ピアノ】対比がはっきり伝わる弾き方:「言い切り」表現の実践パターン集

 

► 終わりに

 

本記事の解説が、演奏をするうえでの参考になれば幸いです。また、ピアノ編曲を学ぶ方は、楽譜を分析学習する教材としてもぜひご活用いただけたらと思います。

関連内容として、以下の記事も参考にしてください。

【ピアノ】作曲・編曲テクニック 関係記事まとめ:入門から応用まで体系的に学ぶ

 


 

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