【30秒で分かる】シューマン「初めての悲しみ」の難所対策! ~ユーゲントアルバム Op.68-16 弾き方のポイント~
► はじめに
【曲全体の難易度】★★☆☆☆(ブルグミュラー25の練習曲 入門程度)
【曲全体の演奏時間】約1分30秒
【譜例部分の練習目安】3-5日程度(1日30分の練習を想定した場合)
シューマン「ユーゲントアルバム(子どものためのアルバム)Op.68-16 初めての悲しみ」
譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、19-25小節)
譜例は、この作品の中で特に練習が必要な部分です。
運指例を参考に、まずはゆっくりと練習してみましょう。
できる限り、手の横移動が少なくて済む運指を掲載しました。
この運指を参考に練習することで、ミスタッチが起きる可能性を減らすことができます。
► この作品の難しいポイント
・21小節目から始まる、対位的に絡み合う部分
・カギマーク部分のダイナミクス解釈
► 具体的な練習手順
1. 片手練習(各パート2日程度)
・特に21小節目からの対位法部分をていねいに
・点線で示したメロディの入りの音を意識
2. 両手合わせ(3日程度)
・まずはゆっくりしたテンポで
・23-24小節のバランスに注意
(再掲)
ダイナミクス解釈について解説します。
カギマークで示した23-24小節あたりでは、
右手パートと左手パートがずっとハモっていますね。
通常であれば、「ハモリではメインのパートを大き目に」弾くのが基本ですが、
ここでは事情は異なります。
点線で示したように、曲頭のメロディが被さるように連続して出てくるので、
どれも主役とみなして同等のバランスで弾くといいでしょう。
そのようにバランスを保ちながら、両手でデクレッシェンドを行い、25小節目からの再現部へと導きます。
点線で示した2つの音はやや明確に弾くことで、対位法的な特徴を効果的に表現できます。
► 要注意ポイント
・24小節目のデクレッシェンドは両手一緒に
・ペダルの使用は、指でつながらない部分をサポートする程度で十分
► ワンポイント解説
この曲は「初めての悲しみ」というタイトルの通り、静かな哀愁を帯びた作品です。
点線で示した2つの音は、まるでため息をつくような表情を持たせて演奏しましょう。
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※「初めての悲しみ(Erste Verlust / First Loss)」は「初めての悲しみ」「はじめての悲しみ」「初めての喪失」など、様々な日本語訳で親しまれています。
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