【ピアノ】練習スタジオを最大限に活用するためのコツと注意点

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【ピアノ】練習スタジオを最大限に活用するためのコツと注意点

► はじめに

 

・練習に集中できる方法を知りたい
・練習スタジオの活用方法について知りたい
・練習スタジオを利用する際の注意点を知りたい

こういった「知りたい」内容を解説します。

 

► 練習スタジオ活用の提案

 

近年、都心以外にもピアノが完備された練習スタジオが増えています。グランドピアノを完備した部屋でもリーズナブルにレンタルできることもあります。

「予約制度」「料金」「割引制度」などはスタジオによって異なりますので、本記事ではより普遍的な活用方法を取り上げていきます。

 

練習に集中できる方法としては、「それ以外やることがない状況に身を置く」のがベストだと、身をもって実感しています。

レンタルスタジオでピアノを借りて練習すると、集中しやすくなるはずです。「この2時間だけは」と気合いが入り、他のことに気を取られません。もちろん「お金を払っているから」という理由もありますが、もっと大きいのは「拘束された制限時間が決まっているから」という点です。

映画館で長編映画を観るときも、あの暗くて何もすることがない空間に拘束されるからこそ集中できるのです。

 

また、練習スタジオでは「周りの人も練習している」という事実がモチベーションになります。1室しかない小さなスタジオでない限り、他の部屋でも誰かが練習しているので、それだけでやる気が湧いてきます。共用スペースに出ると、ほんのわずかに他の音が聞こえることも刺激となり、良い影響を与えるでしょう。

 

多くのスタジオでは、防犯のため、練習室に「小窓」が設けられていることがあります。部屋によっては、練習している後ろ姿が見えることもありますが、むしろこれは歓迎すべきこと。誰かにチラリと見られている可能性を考えると、自然と気が引き締まり、しっかり集中できるものです。

 

ピアノ奏者は、他の楽器の奏者とは違い、自分の楽器を持ち運ぶことができません。ほとんどの場合、本番では会場のピアノを使用します。

そのため、練習スタジオを活用することによって「普段使用していないピアノに触れることができる」という点でも大きなメリットがあります。

 

また、最近では「早朝対応可能」というスタジオもあり、仕事や家庭の都合で日中練習できない方にとっても、貴重な時間を確保できるメリットがあります。

 

► 練習スタジオ活用の注意点 8点

 

ここからは、練習スタジオを利用する際の注意点をいくつか挙げていきます。

 

‣ 1. スマホは基本的にOFFにする

 

規則でスマホの使用が禁止されているわけではありませんが、練習中はできるだけスマホをOFFにしましょう。特別な理由がない限り、1〜2時間の間に重大なトラブルが発生することはまずありません。

前述の通り、練習に集中するためには「それ以外やることがない状況」を作るのがベスト。スマホが鳴ったり振動したりすると、それに気を取られてしまい、時間とお金を無駄にしてしまいます。

 

‣ 2. いつでも行けるタイプのスタジオは避ける

 

スポーツジムのように、「会員になればいつでも自由に出入りできる」というスタジオがありますが、こうした施設は避けるべきです。自由すぎる環境だと、逆に自分を管理することが難しくなります。

「◯◯日の◯◯時から◯◯時までがあなたの時間」というように、時間に制約がある方が集中しやすいものです。

多くのスポーツジムには、キャパシティの数倍もの会員がいるとのこと。それでも鮨詰めになりにくいのは、行かない会員ばかりだからです。

 

‣ 3. 1時間借りても、実質的に練習できる時間は54分程度

 

スタジオの予約時間には、準備や後片付けの時間も含まれています。部屋に入ってから「楽譜を準備して…」「椅子の高さを調整して…」といった作業に時間を取られていると、あっという間に1分が過ぎてしまいます。また、終了5分前に退室するよう求められる場合もあるため、実際に練習できる時間は1時間より少なくなります

事前にこれを計算に入れて、効率的に練習時間を使いましょう。

 

‣ 4. 飲食は水以外持ち込まない

 

「練習に集中する方法」として最も効果的なのは、やはり「他にやることがない状況」に自分を追い込むことです。水分補給は問題ありませんが、食事を始めるのは本末転倒です。練習時間は限られているので、その短い時間だけはピアノに集中しましょう。

誘惑を避けるために、事前に食べ物を買わず、スタジオに持ち込まないようにしましょう。

 

‣ 5. 可能であれば、広めの部屋を選ぶ

 

これはあくまで金銭的に余裕があればの話です。

希望の大きさのピアノが入っている中でも広めの部屋をとれれば、それに越したことはありませんというのも、部屋が狭いと閉塞感があり、人によってはその閉塞感により集中できない場合があるからです。

 

学生時代、筆者が音大の練習室をあまり使用しなかった理由はここにあります。

広い部屋もあったのですが、部屋によっては「YAMAHA C1のグランドピアノをピッタリ収めて戸を閉めただけ」という部屋がありました。練習環境があること自体は感謝すべきことだったのですが、筆者にはその閉塞感が耐えられなかったのです。

貸し出しをしている練習スタジオの中にも、このような部屋はゼロではありません。

 

‣ 6.「内履きのみ可」のスタジオに注意

 

「内履きのみ可」というスタジオもあります。演奏会のリハーサルなどを行いたい場合は、事前に「演奏会用の靴を履き替えられるか」を確認しておきましょう。

 

‣ 7. 調律がされているかは運次第

 

「練習スタジオ専門店」では、比較的調律がしっかりされていることが多いですが、音楽教室の一部をスタジオとして貸し出している場所では、調律がされていないことがよくあります。

これについては、実際に利用してみるまで分からないことが多いので、あらかじめ確認しておくと安心です。

 

‣ 8. 映像を撮る場合、一般公開可能か確認する

 

スタジオ内で演奏を録画し、その動画を公開したい場合は、そのスタジオが一般公開に関するルールを設けていることがあります。特に、「どこのスタジオか特定できる形態では公開しない」という規則がある場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

 

► 終わりに

 

練習スタジオを上手に活用することで、効率的に練習できる環境を整えることができます。利用前に、注意点をしっかり把握し、自分に合ったスタジオを選びましょう。

集中できる環境を作ることが、上達への近道です。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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