【ピアノ】作曲初心者のためのメロディ作成ガイド
► はじめに
「メロディを作ってみたい」「オリジナルの曲を弾いてみたい」と思ったことはありませんか。多くのピアノ学習者が一度は憧れる作曲の世界。しかし、いざメロディを作ろうとしても「何から始めればいいのか分からない」「良いメロディが思い浮かばない」と悩む方も多いでしょう。
本記事では、独学でピアノを学ぶ大人の方に向けて、「良い」とされるメロディを書くための具体的な学習方法を紹介します。
► メロディ作りの実際を知る
‣ メロディを書く学習は現代国語のテスト勉強に似ている
現代国語のテスト勉強を思い出してください。以下のような経験はありませんでしたか。
・勉強した割には点数が上がらない
・逆に、あまり準備しなかった時に限って良い点数が取れる
メロディを書く学習も、この現代国語の勉強と共通する部分があります。つまり、学習したからといって必ずしも納得できるメロディが書けるわけではありませんし、特別な学習をしなくても納得できるメロディが生まれることもあります。
コツを習得することで、ある程度安定してそこそこのメロディを生み出せるようになりますが、最終的には「メロディを書く完璧な学習法」というものは存在しないのです。
‣ 心に響くメロディをコレクションする
それでも何かアプローチしたい場合は、自分が良いと思える「心に響くメロディ」をコレクションしてみましょう。まずは10曲程度集めて、メロディ譜に起こして比較分析してみてください。そうすると、自分の好みの傾向が見えてきます。この自己分析から始めることが重要です。
筆者も、昔から気になったメロディがあるとコードと共に楽譜に起こして視覚化することを続けてきました。その結果、何百曲もの「自分が納得できるメロディのコレクション」が出来上がりました。これをPDF化してiPadに入れ、時間がある時にピアノで弾いています。この反復により、直接的に真似をするわけではなくても、自分の中に新しい引き出しが蓄積され、知らず知らずのうちに間接的な影響を受けています。
「作る曲は、その人の音楽的趣味の現れ」とよく言われますが、まずは自分の好きな音楽をしっかりと認識し、コレクションして浴びるように吸収してみてはいかがでしょうか。もしこの作業が面倒に感じるなら、作曲は向いていないかもしれません。
‣ メロディを魅力的に聴かせるにはアレンジ力の向上が鍵
実は、同じメロディでもアレンジが優秀だと、はるかに良いメロディに聴こえます。したがって、メロディを魅力的に聴かせたいのであれば、それ以外の要素を組み立てるアレンジ力を向上させることが効果的です。
歌曲の世界でも、ピアノ伴奏が秀逸だと同じ歌がより音楽的に響くものです。
以下の三つに同時並行でアプローチすることで、メロディが最良の状態で響くようになるでしょう:
・心に響くうなずけるメロディをコレクションする
・アレンジ力を向上させるための学習をする
・演奏力を上げて的確に表現する(または上手な奏者に演奏してもらう)
メロディを良くしたい時、メロディ単体にのみ焦点を当てていても見えてこない部分が多いのです。
► 終わりに
メロディ作りに特効薬はありませんが、良質なメロディに数多く触れて浴びるように吸収し、アレンジや演奏技術も含めて総合的なアプローチをすることが、結果的に「良く聴こえる」メロディを演出する近道となります。まずは自分の音楽的嗜好を知ることから始めて、継続的な学習と実践を積み重ねていきましょう。
関連内容として、以下の記事も参考にしてください。
【ピアノ】初心者からステップアップできるアレンジテクニック12選
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