グランドピアノでは
徐々にダンパーペダルを踏み込んでいくと
弦からダンパーが離れていきます。
離れ始めのポイントまでのあいだにも
ペダルは少し下がりますが、
この部分が「遊び」と呼ばれています。
ピアノを弾いているときというのは、
必ずしも常にペダルを使っているわけではありません。
一方、使うたびにペダルへ足を乗せ直して…などとやっていたのでは
足元の無駄な動きが多くなってしまいますし、
気もとられてしまいます。
そんな中、
「遊び」があることで
常にペダルの上へ足を乗せておくことができる。
「勝手に少しペダルが効いてしまっていた」
という失敗を防止できるのは想像できますよね。
遊びの深さは楽器によってさまざまですが、
おおよそ5ミリ程度と言われています。
演奏者は
この遊びの終わる位置を
意識しておかなければいけません。
足元のコントロールに影響があるため
微妙なペダリングの加減を使いこなすときには
避けては通れないからです。
厳密に言えば
本記事で話題にした遊びは
「踏みはじめにおける遊び」であり、
ダンパーがもっとも高くまで上がる瞬間にも
ペダルの遊びがありますが、
ペダリングに特に大きな影響があるのは前者。
最低限、「踏みはじめにおける遊び」のほうだけは
理解しておきましょう。
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