【ピアノ】楽譜浄書ソフトの使い方:教材作りを劇的にラクにする3つのコツ

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【ピアノ】楽譜浄書ソフトの使い方:教材作りを劇的にラクにする3つのコツ

► はじめに

 

楽譜浄書ソフトを導入して基本操作を覚えたら、次に意識したいのは「どう使うか」という部分です。

本記事では、特定のソフトに依存しない実践的なポイントを3つ紹介します。教材作りの質とスピードに直結する内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事の対象者:浄書ソフトを使い始めたソフト初級〜初中級者

 

なお、浄書ソフトの導入・習得についてはこちらの記事をご覧ください。

【ピアノ】演奏者のための楽譜浄書ソフト入門ガイド

 

► 実践活用のポイント

‣ 1. 運指のサイズを一括設定してから始める

 

ピアノ教材を作るうえで、運指の入力は避けて通れません。しかし、多くのソフトでは運指の初期サイズがかなり小さく設定されています。これをひとつひとつ入力後に拡大していくのは、数が多くなるほど骨の折れる作業と言えるでしょう。

対策はシンプルです。教材作りを始める前に、ソフトの設定で運指のサイズを一括指定してしまってください

やり方はソフトによって異なりますが、「テキストスタイル」や「フォント設定」に類する項目の中に運指の設定があることがほとんどです。一度設定してしまえば、以降に入力するすべての運指に自動で反映されます。

もし過去に作った楽譜があって後から直したい場合も、「設定から一括でサイズ変更」という方法が使えます。ひとつずつ変更するのは最後の手段と考えておきましょう。

 

‣ 2. グリッドは出しっぱなしにする

 

楽譜の美しさは、書法の正確さだけで決まるわけではありません。記号や文字などの配置が整然としているかどうかも、見た目の印象に大きく影響します。強弱記号がひとつだけ妙にズレていたり、揃えたい部分の縦線横線がズレていたりすると、内容が正しくても楽譜全体が垢抜けない印象になってしまうでしょう。

これを解決するのが「グリッド機能」

グリッドとは、ページ上にグラフ用紙のような縦線・横線を表示する機能のことで、ほぼすべての浄書ソフトに搭載されています。この線を目安にしながら配置することで、記号やテキストを意図したとおりに整列させることができます。

 

例えばSibeliusの場合は、グリッドという名称ではありませんが、似た機能があります(環境設定 → テクスチャー → 用紙「用紙、グラフ」)。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ 第4番 変ホ長調 Op.7 第1楽章」

譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、55-60小節)

ベートーヴェン「ピアノソナタ 第4番 変ホ長調 Op.7 第1楽章」55-60小節の譜例。グリッドを活用して作成。

本Webメディアはスマホ読者さんも多いので、教材作りでは「縦長」の譜例を作るようにしています。そのときに、小節番号などの縦線を合わせたり、ペダル記号の横線を合わせたりと、幅広く活用してきました。図も、ほぼすべて浄書ソフトのグリッドを活用して作成しています。

もちろんどのソフトでも、PDFで書き出したときにはこのグリッドは消えてくれるので、安心してください。

 

意外と知られていない機能で、「使ってみたことすらない」という方も多いのが実情です。もし使ったことがなければ、ぜひ一度試してみましょう。

グリッドを使い続けるためのコツは、以下の2つだけです。

 

1. 出しっぱなしにする

グリッドは、使うたびに表示・非表示を切り替える必要はありません。一度表示したらそのままにしておきましょう。視覚的な情報は増えますが、実際の作業の邪魔になるようなものではないので、出しっぱなしにするデメリットはほぼありません。いちいちしまうひと手間が、面倒くさいと感じる原因になります。

 

2. 細かな設定は無視する

グリッドにはグリッド間隔など細かな設定項目があるソフトも多いのですが、基本的にはデフォルト(初期設定)のままで問題ありません。あれこれ試す必要はないので、まずはデフォルトでそのまま使ってみてください。

もし使っていくうちにどうしても自分には合わないと感じた場合は、自分にとって最適な設定値を探して決め、その状態のスクリーンショットを残しておきましょう。そして、その設定を使いまわすだけでOKです。

 

‣ 3. プレイバック機能に頼り過ぎない

 

浄書ソフトのプレイバック機能(書いた楽譜を再生してくれる機能)は、チェックに非常に便利です。しかし、ある程度「教材作り」「作曲」「編曲」の経験を積んできたら、この機能を使う頻度を意識的に減らしていくことをおすすめします。

なぜかというと、この機能に頼り続けると、頭の中で音楽を鳴らす力が育ちにくくなるからです。

一時代前の譜面書きたちは、プレイバック機能のない環境で仕事をしていました。楽器で確認することはあったはずですが、それは自分の身体を通した確認です。そういった先人たちは、必ずしも飛び抜けた音感の持ち主でなくても、頭の中で音楽を鳴らしながら譜面を修正できました。先人の仕事を見ていると、それがよく分かります。

プレイバック機能があることはメリットです。時代は変わりましたし、ゼロにする必要はありません。ただし、「考えないで書いて、機械に再生してもらい、しっくりこないところだけ直す」というやり方では、いつまでたっても耳が開いていかないことは理解しておきましょう。

 

慣れてきた方の実践的な使い方として、次の2つを意識してみてください:

・いつも再生して確認するのではなく、ある程度まとまった形になってから鳴らす習慣をつけていく
・譜面がおおむね完成した段階で、見落としがないかチェックするための手段として位置づける

 

► 終わりに

 

今回紹介した3つのポイントをまとめると:

・運指サイズは教材作りの前に一括で設定しておく
・グリッドは出しっぱなしにして、細かな設定は全無視する
・プレイバック機能には頼り過ぎない意識を持つ

どれも地味なことのように見えますが、積み重なると作業効率と楽譜の質に大きな差が生まれます。特に教材を多く作る方や、これから作曲・編曲の経験を積んでいきたい方には、早めに意識しておいてほしい内容です。

 

浄書ソフトと組み合わせて使えるMIDIキーボードについては、以下の比較記事もあわせて参考にしてください。

【ピアノ】ピアノ学習者におすすめ:楽譜浄書ソフト用シンプルMIDIキーボード比較

 


 

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