例えば、
ヴァイオリンでは練習のたびに
以下のような準備が必要になります。
②「松脂(まつやに)」を塗る
③ 肩当てをはめる
④ 弦4本の調弦をする
これでやっと弾き始められます。
弾き終わった後は、
⑥ 本体に飛び散った松脂を拭く
⑦ 弓の毛をゆるめる
⑧ すべてを収納する
これでやっと練習が終わります。
もちろん、
弦が切れたら自分で張り替えます。
管楽器などでも
「組み立て作業」や
「呼気による湿気を拭く作業」などがありますし、
リード楽器でしたら、自分で削ったりもします。
一方、ピアノではどうでしょうか。
極論、フタをあけたら弾き始められますよね。
調律・整調・整音こそ必要ですが、
それらは専門家の仕事になっていて
原則、自分ではやりません。
弦楽器のように
しょっちゅう弦が切れたりすることもありません。
楽器に取り組む学習者の中でも
ピアノ人口が圧倒的なのは、
この扱いやすさにも理由があるでしょう。
それ自体、悪いことではないのですが、
そこに甘えるからこそ
ピアノ学習者特有の弱みが出てくるのです。
その弱みとは、
「楽器の構造についてまったく知らない学習者が圧倒的多数」
ということです。
ピアノの構造は
弦楽器や管楽器に比べると複雑なのはもちろんです。
しかし、
それにしても
楽器そのものに興味すら持っていない方が多いようで
もったいなく感じてしまうことがあります。
「楽器自体のことを知っていないと演奏すらできない楽器」
ではないので、
それがある意味、注意点でもあるのです。
「自分で調律・整調・整音をしましょう」
と言いたいのではありません。
とにかく、
ピアノという楽器について
興味を持って欲しいと思っています。
そうすれば、
ピアノライフ自体がもっと楽しくなりますし、
演奏にも活かせますし、
調律師さんに相談する時にもスムーズになります。
目標としては、
◉ 調律師さんに、具体的な希望点を伝えられるようになる
この辺りまで知識を深めておきましょう。
こういった学習では
とにかく、文字だけに頼らないことが重要です。
図がわかりやすいものを使うべき。
他にも構造について書かれた書籍はありますが、
歴史ばかり書かれていたり、図がほとんどなかったり。
本書は図が豊富ですし、
大切な構造部分の詳説を外していません。
とりあえずどれか一冊だけ選ぶとしたら
これ一択でしょう。
Amazon著者ページ
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