「メロディを含む和音連続」とは
次のようなもの。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第21番(ワルトシュタイン)第1楽章」
譜例(PD作品、Finaleで作成、35-38小節)
メロディに対して
下ぶらさげでコラール風の伴奏がつけられています。
こういったところでは
和音を刻んでしまい
音楽が縦割りになってしまいがち。
このような
メロディを含むコラール風の和音連続でも
音楽を停滞させないコツ
について解説します。
♫ メロディのみを取り出して弾いてみる
まずは、メロディのみを取り出して弾いてみてください。
それだけであれば、長いフレーズでとれるはず。
その感覚を覚えておきましょう。
1回やって終わらせるのではなく、
何度もおこなって
メロディを長いフレーズでとる感覚を
身体へしっかりと入れるように。
ポイントは
「必ず、楽譜通りへ戻した場合に用いる指遣いで弾く」
ということ。
それをすることで
応用可能な積み重ねのある練習になります。
♫「意思」と「意識」をもって、全パート練習
(再掲)
前項が済んだら、
楽譜通りにコラールの全パートを弾く練習へ戻ります。
このときに、
「意思」と「意識」をもって練習してください。
◉ 音楽をグーっと横へ引っ張っていくイメージをもつ
つまり、
ひとつの和音を鳴らした瞬間に安心せず、
その和音の響きをずっと聴きながら
次の和音へつなげていく意識をもって弾く、
ということ。
とうぜん、
前項の「メロディのみを取り出して弾く練習」でも、
フレーズ全体でカタマリとして捉えたり
音楽をグーっと横へ引っ張っていくイメージをもっておこなうと
なお、効果があるでしょう。
♫ 手首でいちいち抜かない
(再掲)
「手首を使ったところではフレーズが切れて聴こえる」
という事実があります。
これは、
たとえダンパーペダルを使って
音が伸びていたとしてもです。
譜例のような和音連続でも、
ひとつの和音を弾くごとに手首でいちいち抜いてしまうと
とうぜん、フレーズがつながりません。
これについては、
という記事で解説していますので
あわせてご覧ください。
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