【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.5

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.5

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

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► 質問集

‣ Q1. 先生の名前の呼び方、○○先生で合っている?

 

結論:「○○先生」が最も適切

 

生徒さんによって以下のように分かれます:

・「○○先生」と呼ぶ
・単に「先生」と名前をつけずに呼ぶ
・「苗字+さん」で呼ぶ
・頑なに名前や先生という言葉をつけない

 

圧倒的に印象が良いのは、「○○先生」と呼ぶパターンです。「苗字+さん」で呼ぶのは、関係性ができるまでは避けたほうが無難です。たとえ生徒のほうが年上だったとしても同様です。

頑なに名前や「先生」という言葉をつけないケースについては、先生側も気づいています。そして、一定のところまでしか心を開かないのは事実です。良好な師弟関係を築くためにも、適切な呼び方を心がけましょう。

 

‣ Q2. レッスンでペダルを踏むときにスリッパを脱ぐべきか毎回悩む

 

結論:次回すぐに許可を取って、靴下で踏むのがベスト

 

スリッパは足を持ち上げると遊びができるため足元が安定せず、毎回のペダリング技術が不安定になります。良い演奏をするためには靴下でペダルを踏むのが理想です。

靴下でペダルを踏むことを嫌がる先生はほとんどいませんので、次回のレッスン時に「ペダルを使う際は靴下で踏んでもよろしいでしょうか。今後もそうさせていただきたいのですが」と許可を取っておきましょう。

 

注意点:素足でペダルを踏むのはマナー違反なので、避けてください。

 

‣ Q3. 異性の先生に習うのはどうなのか?

 

結論:同性のほうが身体的な理解を得やすいが、絶対ではない

 

教える解釈や音楽性に性別は関係ありません。しかし、自身と同じくらいの体格や手の大きさの先生に習うことで、独特の悩みに関して理解が得られることがあります。同性のほうが体格が近い可能性は高いでしょう。

ただし、同性でも例外はあります。筆者自身、男性の中でかなり手が小さいほうですが、非常に手の大きな男性の先生に習っていた時期に手の大きさのことを否定的に指摘され、嫌な思いをしたことがあります。

 

異性に習うメリットもある

実は「好きなタイプの先生のところへ習いに行く」というモチベーション管理法も効果的です。普段独学の方は、スポット(単発)レッスンを活用するのもいいでしょう。

なぜ効果的なのか:

・外的動機の活用:「先生に良いところを見せたい」という気持ちが練習の原動力になる
・楽しみの創出:「先生に会うこと自体が楽しみ」になることで、レッスンが待ち遠しくなる

知人の場合、このアプローチにより様々な理由でピアノに向かうようになり、結果的にピアノを弾くこと自体が楽しくなったそうです。

 

‣ Q4. 一度辞めた先生に、また習いたくなったらどう連絡すればいい?

 

結論:以前の辞め方によって対応が大きく変わる

 

不義理な辞め方をした場合

以前に辞めた際、以下のような対応をしていた場合は、原則として再度の師事は難しいと考えてください:

・いきなり連絡を絶った
・一方的にメールやメッセージだけで退会を伝えた
・退会の連絡すらしなかった

その時の一時的な感情で、大切なご縁を適当に扱わないことが重要です。対面で謝りに行くのは一つの方法ですが、仮に謝ったとしても「その件はもういいですが、再開は他所でお願いします」という気持ちになる先生が多い可能性は理解しておきましょう。

 

きちんとした辞め方をしていた場合

一方、筋を通した辞め方をしていたのであれば、「辞めた理由が解消されたこと」を丁寧に伝え、再開を希望してみましょう。空きがありさえすれば迎え入れてくれるはずです。

このときの注意点として、様々な条件を提示しないことが大切です。

避けるべき例:

・「レッスン料金が上がったようですが、以前の料金で見ていただけませんか?」
・「以前の曜日と時間でお願いします」

再開を希望する側として、謙虚な姿勢で相談することが重要です。

 

‣ Q5. 旅行や帰省で1週間以上ピアノに触れないとき、何かできる学習はある?

 

結論:普段中々できないことを消化する時間にする

 

何かしらの予定で数週間などの長期間練習ができなくなることもあります。それを不安に思う場合、どのように心を保てばよいのでしょうか。

 

実践的なアプローチ

極論、長期間の予定であれば、出先で練習スタジオを借りることもできなくはありませんが、無理なケースのほうが多いでしょう。その場合は、本来の予定を楽しみつつも、音楽に関しては普段なかなかできないことを消化する時間にしてみましょう。具体例には:

・音楽に関する書籍や電子書籍を読む
・楽譜を読み込んで解釈を深める
・演奏会や音楽イベントの鑑賞
・出演できそうな本番機会のサーチ

例えば筆者は、海外に数週間以上滞在する用事が度々あります。現地での予定そのものには集中したいのですが、大抵空き時間もできるので、音楽関連の電子書籍数十冊をiPadに入れて持っていきます。

自宅にいると他のことを優先してしまうことも多いのですが、外出先は「拘束」があるので、決めたことを淡々とこなすことができます。

 

不安に思うこと自体が良いサイン

考え方を変えてみてください。しばらくピアノに触れられなくなることを不安に思うのは、むしろ良いことです。ピアノの前へ座るのが習慣になっている証拠だからです。

本番が近いと余計に不安になるのは分かりますが、何かの機会だと思って旅行や用事を楽しんでみましょう。

 

注意:机鍵盤などは考えないでください。変な癖がつくだけです。

 

‣ Q6.「趣味はピアノです」と言うと演奏を求められるプレッシャーへの対処法は?

 

結論:「3曲」の軽めのレパートリーが心を軽くしてくれる

 

維持が容易な軽い作品でも構わないので、常に3曲暗譜で弾ける曲を持っていることで、プレッシャーが軽くなります。

多くの方は、演奏することが嫌なのではなく、いきなり振られたときに準備不足で失敗したり、断ってその場の空気を壊すことが嫌なのだと思います。したがって、「3曲」常に持っていればいいのです。

 

レパートリー選びのポイント

・自分の学習段階で余裕を持って演奏できる楽曲
・みんなが楽しめるポピュラー音楽でも構わない
・短めの楽曲であれば、周りにも自分にも負担にならない
・2-3分程度で完結する曲がおすすめ

 

これが板についてくると、「弾ける曲あるんだけど、無茶振りしてくれないかな?」という気持ちになってきます。そうなれば、「趣味はピアノです」と堂々と言えるようになるでしょう。

 

レパートリー探しの推奨記事:

【ピアノ】クラシックピアニストのためのリチャード・クレイダーマン楽譜ガイド
・「おすすめの楽曲(初級)」カテゴリー
・「おすすめの楽曲(初中級)」カテゴリー

 

‣ Q7. 自分の演奏に自信が持てないのはどうして?

 

結論:技術だけでなく「自分との約束」を守ってきたかを確認する

 

一般的に自分の演奏に自信が持てないケースでよくあるのは、以下のような理由ではないでしょうか:

・技術的なことに未熟さを感じている
・本番で批判的に聴かれるのが怖い
・他の人と比較して劣っていると感じる

 

見落とされがちな理由

実は、自信が持てない大きな理由として「過去に自分との約束を守ってこなかったこと」が影響しているケースがあります。具体例には:

・練習しようと思っていたときに、別のことを優先してしまった
・この楽曲はやり抜こうと思っていたのに、別の曲に浮気してしまった
・本番を決めていたのに、キャンセルして関係者に不義理をしてしまった

 

自信を取り戻すために

こういった細かな部分で、徹底的に自分で決めたことを守っていくことで、たとえ演奏技術は今と同じままでも自信が持てるようになる可能性があります。

自分との約束を守り続けることで、演奏技術の向上と同時に、内面からの自信も育っていきます。

 

‣ Q8. 家族に「趣味に本気になるのは変」と言われて傷ついたときの対処法は?

 

結論:段階的なアプローチ+どうしても理解が得られないなら「趣味」という枠を超える

 

「趣味で本気になるのは変」と言われるということは、本気には見えているわけです。それで傷ついても、相手の見方はすぐには変わりません。

 

まず試すべきこと

なぜ本気になっているのかを説明する:

・ピアノが自分にとってどんな意味を持つのか
・どんな目標があるのか
・日々の生活にどう良い影響を与えているか

家族の不安を理解する:

・「家計に負担がかかっているのでは?」
・「家事や家族との時間が疎かになるのでは?」
・このような不安に対して、具体的に説明する

バランスを見せる:

・家族との時間も大切にしていることを行動で示す
・家事や仕事に支障が出ていないことを伝える

 

それでも理解が得られない場合

どうしても理解が得られないなら、「趣味」という枠を超える選択肢もあります:

・Webメディア(ブログなど)を立ち上げて情報を発信し、収益を得る
・オンラインでピアノを教える
・環境が許せば、対面でピアノを教える

著名なピアニストになることだけが「趣味ではなくすること」ではありません。特に個人メディア運営の場合、仮に今専業主婦でも、配偶者の収入を超す可能性はいくらでもあります。

まずは家族との対話を大切にしましょう。「趣味で本気になるのは変」という言葉の背景には、「遠くへ行かないで」という不安が隠れていることも多いのです。

 

‣ Q9. 楽譜を閉じるとき、先生のアドバイスごと閉じた気分になる

 

結論:忘れてもいいが、次に開いたときには必ず実行する

 

ご心配のお気持ち、真摯に受け止めさせていただきます。

楽譜を閉じるときに「先生のアドバイスまで一緒に閉じてしまった」と感じてしまうのは、読者さんがそのアドバイスを大変重要に感じ、それを忘れてしまうことを恐れていることの裏返しです。これは、真面目に音楽に取り組んでいる証拠であり、素晴らしいことです。

 

アドバイスは「現在地」を知るための標識:

・先生のアドバイスは、演奏をより良くするためのヒントであり、「到達すべきゴール」ではない
・重要なのは、そのアドバイスを「知っていること」ではなく、「それに基づいて練習し、演奏が変わること」
・したがって、一時的に忘れてもよいが、次に楽譜を開いたときには必ずそれを実行する

 

‣ Q10. ピアノがあったから救われた瞬間って、どんなとき?

 

結論:音楽を通して傷つき、それが音楽を通して癒されたとき

 

筆者自身の経験

学生の頃、右手を痛めてしまったときに、「もうピアノが弾けないかもしれない」という不安から、深く落ち込んでいました。しかし、美しい左手のみで演奏するピアノ曲と出会い、その時期を乗り越えることができました。

これらの作品は一種の「制約」の中で生まれたものですが、決して不完全ではありません。むしろ、シンプルな音楽の持つ美しさを知れたり、両手で演奏する作品へのアプローチでは出会わない作曲家を知ることもできました。作曲や編曲の引き出しも増えました。

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

疑問や不安を抱えることは、真剣に取り組んでいる証拠です。本記事が、読者さんのピアノライフを少しでも豊かにする手助けになれば幸いです。

 

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