20世紀以降の作品などで
ソステヌートペダルを使うことでしか出せない表現を求めて
それを使用するのは構いません。
一方、
バスは途切れさせたくないけれど
ウワモノの濁りを解消させたいときなど、
完全に踏みこんでいるダンパーペダルを半分だけ戻して
再び完全に踏み込むテクニックで対応できる場合は
原則、そちらのやり方を優先させたほうがいいと考えています。
なぜかというと、
ソステヌートペダルは
結構大きなホールのグランドピアノでも
平気で故障したままになっていることが多々あるからです。
完全に故障している場合もあれば、
調子が良くない状態で放置されていることも。
そして、当日の調律では
多くの場合そこまでチェックをしてくれません。
ソステヌートペダルが故障していることに当日会場リハで気が付いて
すぐさまその場にいる調律師へ伝えても、
多くの場合は、構造上すぐに直せません。
このような理由から、
ハーフペダルの可能性を追いやってでも
ソステヌートペダルを使うことを前提に練習していくことは
オススメできないのです。
ほんらい、表現したい内容を最優先すべきであり
ソステヌートペダルが必要だと思えば
使ったほうがいいのかもしれません。
しかし、
ピアノという楽器は
原則、自分で持ち運ばずに
本番の会場のピアノを使ってパフォーマンスしなければならないので、
故障している可能性の高いソステヌートペダルを使う予定で臨むのは
危険を含んでいると言えるのです。
20世紀以降の作品などで
ソステヌートペダルを使うことでしか出せない表現を求めて
どうしてもそれを使用しないと成立しない場合もあるでしょう。
その場合は、必ず会場への事前チェックを入れてください。
言うまでもありませんが、
あなたが習っている「ピアノの講師が主催の演奏発表会」の場合、
マナーという意味でも
必ず講師を通して確認してもらってください。
無断で直接ホールとやりとりをしてしまうと、
先生はきっといい思いをしないはずですから。
Amazon著者ページ
https://www.amazon.co.jp/~/e/B0CCSDF4GV
X(Twitter)
https://twitter.com/notekind_piano
YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCBeXKaDXKd3_oIdvlUi9Czg
筆者が執筆しているピアノ関連書籍に加え、
数多くの電子書籍が読み放題になるサービスです。
コメント