具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、50-52小節)
ここでは
sff で重厚な音が響いたあと
その響きの中から生まれるかのように
p の和音が出てきます。
こういった、
深い響きの中から影のように出てくる弱奏の表現は
多くの作品で見られますね。
演奏のポイントがあります。
楽曲の前後関係にもよるのですが
少なくともこの譜例の場合には、
sff のところにある8分休符をやや長めにとり
そのぶん時間をかけて
p の響きをきちんとつくってください。
そして、だんだんと巻いていきます。
「弱奏であっても、自分の耳でしっかりと響きを聴き取っているかどうか」
これが大切。
自分で聴けていない状態で先へ進んでしまうと
その弱奏は聴衆の耳にも聴こえず
ただ通り過ぎただけになってしまいます。
こういう部分は
ある意味「相対的なダイナミクス」の観点が必要で、
sff をどれくらい深く響かせるのかによって
直後の p のダイナミクスは変わってくる。
深い響きの余韻を聴き続けて
その余韻に対してどれくらいの弱奏が適切なのかを耳で判断したうえで
弾き始めましょう。
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