「スケール(音階)」がメロディに含まれていることはよくあります。
例えば、以下のように。
シューベルト「ピアノソナタ第7番 変ホ長調 D 568 第4楽章」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、81-84小節)
このようなメロディを弾くときに
音楽的な演奏をするコツは
スケールをスケールっぽく弾かないことです。
ただ音が並んでいるような印象になってしまうと
近所から聴こえてくる指練習になってしまい、
一気に夢から覚めてしまいます。
よく言われる「音の粒を揃える」という言葉は
同じ音量で同じ音色で同じニュアンスで音を並べることではありません。
(再掲)
この譜例の場合は、
上向き矢印で示した上昇線と
下向き矢印で示した下降線が
交互に出てくるので
それらのニュアンスの差をつけるのがポイント。
83小節目で as-moll のドミナントへ入るので
青色の四角で囲ったところは
どこか明るくない色を伴っています。
ややデクレッシェンドして
83小節目のメロディG音へたどり着くようにすると
そのニュアンスと色気が出るでしょう。
これはあくまで
譜例の場合のやり方ですが、
要するに、
その場面によってそのスケールの意味合いを考えていくと
指練習ではなく「ウタ」にすることができるということです。
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