【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.4

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.4

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。

本記事では「教室生活」に関する質問を中心に扱います。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

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► 質問集

‣ Q1. 先生からの楽譜購入の提案は、断ってもいいですか?

 

結論:状況による

 

教材の流れに沿った購入(ツェルニー30番 → 40番など)の場合は、基本的に従うのが望ましいでしょう。ピアノのレッスンでは、最低限の教材費がかかることは前提として理解しておく必要があります。

ただし、あまりにも頻繁に購入を求められる場合は、別の方法を提案することも可能です。

 

具体的な伝え方の例:

・「経済的に厳しいので、以前購入した教材のやり残しから着手したいのですが、いかがでしょうか?」
・「今月は出費が重なっているので、来月の購入にさせていただけないでしょうか?」

 

注意点

先生に「楽譜を貸してください」と依頼するのは避けましょう。自分が使用する楽譜は、自分で身銭を切って購入するのが基本ルールです。

 

‣ Q2. レッスンの待ち時間、何をして待つのが適切?

 

結論:教室内での待機時間は「自由な休憩時間」ではないので、スマホ操作は避ける

 

最も推奨される過ごし方

前の生徒のレッスンを聴いて学ぶこと。他の学習者へのアドバイスから自分の音楽にも活かせるヒントが見つかることがあります。

 

例外的に許容されるケース

教室に待機時のための雑誌や書籍が用意されている場合は、それらを読んでも構いません。

 

スマホ操作をおすすめしない理由:

・先生がいつこちらを見るか分からない状況で、スマホに夢中になっている姿は印象が良くない
・教室内での待機時間は「自由な休憩時間」ではなく、すでに先生とのコミュニケーションが始まっている時間
・他の生徒の演奏に対する敬意を示す姿勢も大切

 

‣ Q3. 先生の演奏会に生徒として行くべきですか?

 

結論:一度も行ったことがないのは考えもの

 

費用がかかることなので強制ではありません。しかし、機会があるにも関わらず一度も足を運んだことがないまま習い続けるのは、関係性として少し疑問が残ります。

 

演奏会に行くメリット:

・「普段先生がレッスンで言っているのはこういうことだったんだ」という気づきが得られる
・先生の音楽性や表現を生で体験できる
・師弟関係が深まる

参加頻度の目安:

・頻繁に演奏会がある先生:数ヶ月に一度程度
・年に一回程度しかない場合:できる限り全参加

 

チケット代が負担な場合は、「今回は厳しいですが、次回は必ず伺います」と正直に伝えるのも一つの方法です。そして、本当に伺いましょう。

 

‣ Q4. 演奏発表会で他の生徒の演奏を、どこまで真剣に聴くべき?

 

結論:基本は全演奏を真剣に聴く姿勢で

 

発表会は、自分が演奏する場を得ることだけが目的ではありません。同じ先生に習う生徒が一堂に会し、みんなで一つのイベントを作ることが本来の目的です。

 

推奨される聴き方:

・自分の本番前30分程度は楽屋で集中しても構わない
・それ以外の時間は、できる限り「客席で」他の出演者の演奏を聴く

他の生徒の演奏を聴くメリット:

・プロのような上手過ぎる演奏よりも、同じレベルの人の演奏から学べることもある
・お互いに聴き合うことで会場の一体感が生まれる

 

‣ Q5. レッスン時間の延長をお願いしてもいいですか?

 

結論:当日の依頼はNG、事前に約束を取りつける

 

レッスン時間の延長は、追加料金を支払えば応じてもらえる可能性があります。ただし、必ずレッスン日より前に、正当な理由とともに相談しましょう。

 

適切な依頼の仕方:

・少なくとも1週間前までに相談する
・「コンクールが近いので、次回のレッスンを◯◯分延長していただけないでしょうか」など、理由を明確に伝える
・追加料金について確認する

やってはいけないこと:

・当日に突然延長を依頼する(先生の後の予定に影響)
・自分の直後に次の生徒がいないことを知っていて、それをいいことに当然のように質問を投げかける

 

あまり自分勝手な行動を取ると、先生との信頼関係を損ねる可能性があります。時間の境界線は明確に守りましょう。

 

‣ Q6. 練習の様子を動画で撮影し、先生に送ってもいいですか?

 

結論:レッスン時間外なので、原則は遠慮する

 

突然、長文の質問や演奏データ、楽譜ファイルなどを一方的に送信するのは避けるべきです。

 

正しい手順は以下の通りです:

まず、送っていいかどうかの許可を取る
「次回のレッスンまでに一度見ていただきたい箇所があるのですが、演奏動画を送信してもよろしいでしょうか?」

可能かどうかの返答を待つ
先生の時間外対応への負担を考慮する

許可が得られたら送信
簡潔なメッセージとともに、1曲のみ送る

 

やってはいけないこと:

・いきなり大容量のファイルを送りつける
・複数の曲を送って「どちらでも構いません」と書く
・「どちらでも」は、相手から選択肢を提示された際の返答であり、自分から使うと身勝手な印象を与える
・特別な取り決めがない限り、1回につき1曲が原則

 

補足

筆者も高校時代には、悪意なく何度も同様の失敗を重ねていました。たとえ丁寧な文面でお願いしていても、手順を守らないことそのものが失礼にあたることを理解しましょう。

 

‣ Q7. 先生と連弾をお願いするのは、図々しいですか?

 

結論:問題ないが、状況に応じた配慮が必要

 

連弾のお願いは決して図々しいことではありません。ただし、場面によって適切な依頼の仕方が異なります。

 

日頃のレッスン内の場合

バイエルやピアノの森など、教則本の中には先生と連弾するための教材も含まれています。これらは基本的に先生が初見で弾けるように作られているので、レッスン内で依頼するのは全く問題ありません。

 

発表会など本番の場合

ある程度の練習が必要な連弾(先生のパートがツェルニー30番以上の難易度が求められる楽曲)をお願いする場合は、以下の点に注意しましょう:

・少なくとも2ヶ月以上前には相談する
・先生の練習時間を確保する配慮を示す
・謝礼が必要かどうかを確認する(発表会の場合、別途お礼をする慣習がある教室もあります)

 

注意点

連弾は「先生が当然弾いてくれるもの」ではなく、先生の時間と労力をいただくお願い事であることを忘れずに。感謝の気持ちを持って依頼することが、良い関係を保つ秘訣です。

 

‣ Q8. 先生からの褒め言葉が、社交辞令に聞こえてしまうのはどうして?

 

結論:多少の誇張はあっても、真逆のことは言われていない

 

この感覚は多くの生徒が経験するものですが、少し考え方を変えてみましょう。

 

先生が褒める際の心理:

・多少誇張して褒めることはあっても、本当に良くない演奏を「素晴らしい」とは言えない
・小さな進歩を見逃さず、成長を言葉にして伝えようとしている
・モチベーションを維持させる意図もある

社交辞令に聞こえてしまう原因:

・自分への評価が厳しすぎる
・完璧主義的な思考
・褒められ慣れていない

 

視点を変えるヒント

仮に先生が多少誇張して褒めているとしても、それはコミュニケーションの潤滑油です。日常会話から冗談や誇張をすべて排除したら、相当殺伐とした会話になってしまいます。

褒め言葉は素直に受け取り、「次はもっと良くしよう」というモチベーションに変えることが建設的です。

 

‣ Q9. 先生の都合でレッスン時間が頻繁に変わるのは、どこまで我慢すべき?

 

結論:月謝制と1レッスン制で対応が異なる

 

月謝制の場合

時間固定が前提の契約なので、頻繁に変更がある場合は相談の余地があります。

伝え方の例

「最近、時間変更が多くて調整が難しいのですが、変更の可能性が低い時間帯に入れていただくことは可能でしょうか」

 

1レッスン制の場合

基本的には先生のスケジュールに合わせる必要があります。

理由:

・1レッスン制を採用している先生は、演奏活動など指導以外の活動が多い傾向
・そもそも「不定期でも通える」という柔軟性がこの制度のメリット
・事前にこの点を理解して契約している

 

それでも気になる場合

強く主張するのではなく、月謝制の教室や、よりスケジュールが安定している先生へ移ることを検討するほうが建設的です。

 

‣ Q10. ピアノの先生の選び方(今から先生を変えるのはアリ?)

 

結論:状況に応じて変更は十分アリ

 

先生との相性や、自分の成長段階によって、先生を変えることは決して悪いことではありません。

以下の記事では、「先生を変えようか悩んでいる場合のチェックポイント 3選」を紹介しています:

・先生が最近「具体的なこと」を言ってくれなくなって、手抜きをしているのではないかと感じている場合
・好きな曲を一切やらせてもらえない場合
・「受験」を決心したけれど、先生が「受験対策指導」をしていない場合

などケース別に解説しています。あわせて参考にしてください。

【ピアノ】先生の選び方・正しい門のくぐり方・その後の付き合い方

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

レッスンは先生と生徒の信頼関係があってこそ成立するものです。疑問や不安を抱え込まず、適切な方法で伝えることが、良い関係を築く第一歩です。

 

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