【ピアノ】独学者のための「繰り返し学習」実践ガイド:同じことを自分に何度も言い聞かせる

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【ピアノ】独学者のための「繰り返し学習」実践ガイド:同じことを自分に何度も言い聞かせる

► はじめに

 

独学でピアノを学んでいると、「前にも同じところで躓いたな」「あのとき習得したコツ、何だったっけ」と感じることはありませんか。

人間の記憶は、一度理解しただけでは定着しません。教室に通っていれば、先生が同じポイントを言葉を変えながら何度も教えてくれますが、独学者にはそれがありません。しかし、だからこそ「過去の自分」を最高の教師にすることができます。楽譜への書き込み、学習ノート、未解決の疑問リスト——これらは未来の自分への贈り物です。

本記事では、同じ学びを繰り返し自分に言い聞かせることで、確実に上達する「繰り返し学習」の実践方法を紹介します。

 

► なぜ、同じことを何度も思い出す必要があるのか

 

YouTuberの中には、動画ごとに言い回しを変えながら同じ内容を何年もずっと解説している方がいますが、この感覚はとてもよく分かります。

筆者自身も音楽学校で教えていると、生徒たちに同じことを何度も伝える場面があります。「また同じ話をしている」と思うかもしれませんが、人間の記憶は、一度聞いただけでは定着しません。特に、実際に演奏しながら体得する必要のあるピアノのテクニックや、感覚だけで作るわけではない作曲などの音楽表現は、ポイントを繰り返し浴びることで、ようやく身体に染み込んでいきます。

独学の場合、繰り返し教えてくれる指導者はいません。だからこそ、過去の自分が残したメモが、自身の良い教材になるのです。

 

► 実践方法

‣ 実践1:過去の楽譜の書き込みを定期的に見直す

· なぜ効果的なのか

 

楽譜に書き込んだメモには、当時苦労して見つけた「答え」が詰まっています。それは:

・特定の音型の攻略法
・難所を乗り越えた練習方法
・先生や教材から得た貴重なアドバイス
・音楽的な解釈のヒント
・モチベーションを上げてくれた言葉

これらは一度身につけたと思っても、本当に印象深かったもの以外は別の曲に取り組んでいる間に忘れてしまうものです。

 

· 具体的な方法

 

月に一度など定期的に、過去に取り組んだ楽譜を見直す時間を作りましょう:

・一旦学習を終えて寝かせている楽曲の楽譜を引っ張り出す
・当時の練習を思い出しながら書き込みを読む
・今の練習に応用できることがないか考える
・特に重要なメモは別のノートなどに転記する

 

もちろん、一度に取り組んだ曲全曲は見返せません。ただし、新曲に取り組むペースよりも見直しのペースを上げることで、必ずすべての曲を一周できます。例えば、1ヶ月に1曲のペースで新しい曲を弾くのであれば、最低でも1ヶ月に2曲以上のペースで見返します。これを何度も回しましょう。

今までに取り組んだ曲があまりにも多い場合は、見返すべき曲リストをはじめに作っておくのもいいでしょう。

 

· 見直しで得られる発見の例

 

過去のメモ 今日への応用
こういう音型のときは、このようにすれば上手くいくんだったな 今弾いている曲の似た箇所で試してみる
このときにメモした練習方法、今の曲でも使えそう すぐに実践し、効果を確認する
先生からこんな名言をもらって書き留めたんだったな 改めて意味を噛みしめ、音楽への理解を深める

 

重要なのは、今弾いていない楽曲の書き込みも見直すことです。音楽の原理やテクニックは、曲を越えて応用できるからです。

 

‣ 実践2:学習ノートを活用する

· 何を記録すべきか

 

楽譜への書き込み以外にも、日々の学習で気づいたことを文字化しておきましょう。

 

記録すべき内容例:

・練習中に気づいた楽譜上の発見
・音楽学習をしていて心に触れた言葉
・教材や動画で学んだ重要なポイント
・疑問に思ったが解決できなかったこと
・演奏の録音を聴いて気づいた改善点
・上達を実感した瞬間の記録

 

· 学習ノートは出しっぱなしにする

 

学習ノートは、出しっぱなしにしましょう

視界から消えると記憶からも消えてしまいがちですし、仮に忘れていなくても引っ張り出すのが面倒になって復習しなくなります。常に手に取れるような枕元 “のようなポジション” に置きっぱなしにしておくといいでしょう。そして、月に一度と言わず、最低でも二度は見返します。

筆者はiPadのノートアプリを使っていますが、アプリのフォルダの中で常に見えやすい階層へ出しっぱなしにしてあります。

 

► 未解決の疑問を常に意識下に置く

 

学習していて疑問が生まれたとき、解決しようとしてもすぐに答えが見つからないことがあります。そんなとき、多くの場合はその疑問を忘れてしまうことでしょう。

しかし、疑問をノートに書き留めて定期的に見返し、問題意識を持ち続けていることで、日常の中で答えに出会える確率が高まります

これは、引越しを検討し始めると、普段は気にも留めなかったマンションの看板や近所の建物の立地に自然と気が向くようになるのと同じ現象です。

 

► 終わりに

 

音楽学習に近道はありません。しかし、学習した内容をしっかりと活かす方法はあります。それは、過去の自分が苦労して得たものを、未来の自分が活かせるように記録し、定期的に見直すことです。

・楽譜への書き込みは、未来の自分への手紙
・学習ノートは、成長の軌跡を示す地図
・未解決の疑問リストは、新しい発見への羅針盤

同じことを繰り返し自分に言い聞かせることで、学習内容は定着し、応用力が育ち、やがて音楽的な直感として身体に染み込んでいきます。

月に一度、過去の自分からのメッセージを受け取る時間を作りましょう。

 

推奨記事:【ピアノ】楽譜への書き込みの活用法と、作曲家の書き込みの解釈法

 


 

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