【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.26

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Q【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.26

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

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► 質問集

‣ Q1. レッスン中に何度も「すみません」と言ってしまう…

 

結論:本当に必要な場面以外では控えめに

 

演奏で間違えるのは学習過程の一部であり、謝る必要はありません。反射的に「すみません」と言ってしまう気持ちは理解できますが、不必要な場面での謝罪は避けましょう

音楽学校での筆者の例を紹介します。レッスンに集中すると時間を忘れてしまうため、終了時刻にタイマーをセットしています。ところが、このタイマーが鳴った瞬間に「すみません」と謝られる生徒さんがいました。生徒さんが謝る必要は全くありません。むしろ、そう説明しました。

不必要な謝罪は、かえって気まずさを生むこともあります。本当に謝るべき場面(大幅な遅刻など)では丁寧に謝り、それ以外では前向きにレッスンを楽しみましょう。

 

‣ Q2. 自分のピアノの音が、近所に「下手」と思われている気がして窓が開けられない…

 

結論:そもそも窓を開けての演奏は避けるべき

 

楽器演奏時は、窓を閉めるのが基本マナーです。これは都市部に限らず、田舎であっても同様です。

夏場や冬場は温度管理をしっかり行ったうえで、窓を閉めて練習しましょう。そうすれば、周囲の目を気にせず集中できます。また、「聴いてもらいたくて」窓を開けるのも避けてください。一度でも苦情が出ると、その後ずっと厳しい目で見られる可能性があります

「下手と思われたくない」という不安より、まずは基本的な防音マナーを守ることが、長期的に良好な近隣関係を保つ秘訣です。

 

‣ Q3. 電子ピアノの音量(ヘッドフォン)はどれくらいにして練習するのが適切?

 

結論:生ピアノよりやや小さめのバランスを推奨

 

電子ピアノで練習した後、生ピアノを弾く機会があると「今までこんなに小さい音で練習していたんだ」と驚くはずです。多くの方は、ヘッドフォンをつけていても思っているより小さい音量で練習しています。

ただし、音量を上げ過ぎるとヘッドフォンを通して耳に負担がかかるため、生ピアノの音量よりも少し小さめのバランスにしましょう。

定期的に生ピアノを弾く機会を作り、音量感覚を確認することも大切です。

 

‣ Q4. 自分が弾いている最中、先生が楽譜に何かを書き込んでいる。何を書いてるの?

 

結論:多くの場合、指摘箇所への目印をつけているだけ

 

生徒が使っている楽譜とは別に、先生が自分の楽譜を見ながら書き込んでいる場合、ほとんどはチェック印をつけているだけです。

後で指摘する際に、どこを指摘するかをすぐ見つけられるようにするためのメモです。「どこだったか」さえ分かれば「何を言うか」はすぐに思い出せるため、詳細な文章を書く必要はありません。素早くチェックマークを入れるだけで十分なのです。

指導者によっては詳細なメモを取る方もいますが、多くは簡易的な印です。

 

‣ Q5. 練習を始めるまでが異常に長い…克服法はある?

 

結論:練習開始までのハードルを徹底的に下げる

 

「やる気」に頼るのではなく、環境を整えることで自動的に始めやすくするのが効果的です。

筆者が実践している方法は、「使うものを出したままにすること」「到達までの手順を1ステップでも減らすこと」。ズボラな性格にはこれが非常に合っていました。

 

実際に行った環境整備:

・楽譜:次の日に確実に使う楽譜は譜面台へ出しっぱなし、開きっぱなし
・鍵盤:鍵盤蓋は閉めるが、鍵盤カバーはかけない(1ステップ削減)
・椅子:ピアノ椅子はピアノの下にしまわず、引き出したまま
・メトロノーム:絶対にしまわず、手の届く位置に常設

 

たった数秒の手間でも、大きなハードルになります。人間は、自宅のロフトのような数秒で上れる場所にすら上らなくなる生き物なのです。

「やる気」を待つのではなく、「始めやすい環境」を作りましょう。

 

‣ Q6. 趣味はピアノです、と言うと「お金持ちそう」と思われるのが嫌…

 

結論:気になるなら無理に言う必要はない。ただしイメージは変わりつつある

 

「ピアノ=お金持ち」というイメージが一部に残っているのは事実です。これは主に、ピアノ本体の価格、月謝、発表会費用、そして「家にピアノを置ける住環境」といった要因から生まれた、昭和〜平成初期の「お嬢様の習い事」イメージの名残です。

しかし実際には、今は電子ピアノもあり、大人になってから独学で始める人も多く、音楽教室もかなり一般化しています。特別なお金持ちの趣味というわけでは全くありません。

それでも気になる理由は、おそらく:

・自慢していると思われたくない
・家庭環境を勝手に想像されたくない
・距離を置かれたくない

という気持ちからでしょう。趣味を共有するかどうかは自分次第です無理に言う必要はありませんし、聞かれた時に「ピアノを少し」と軽く伝えるのも一つの方法です。大切なのは、自分が楽しむこと。他人の目を気にし過ぎず、音楽を楽しみましょう。

 

‣ Q7. ストリートピアノで、勇気が出なくて結局弾かずに帰ってきた。自分は意気地なし?

 

結論:まずは聴くだけでもOK。小さな一歩を重ねる

 

筆者自身もストリートピアノの経験があるので分かりますが、確かに勇気が要ります。ただし覚えておいてほしいのは、周りの目を気にして、足を止めて聴くことすら勇気が出ない人も多いということです。

したがって、まずは足を止めて聴くだけでも大きな一歩。弾かずに帰ってきたとしても、足を止めて聴けたのであればそれで十分です。それもできなかった場合は、次回は足を止めるところから始めましょう。

自分を責める必要はありません。小さな一歩ずつで構わないのです。

 

‣ Q8. ピアノの蓋(屋根)を全開にして練習するのは、意味ある?

 

結論:意味はあるが、それだけに固定しないこと

 

「毎日同じピアノで、毎日同じ部屋で、毎日同じ曲を、毎日同じ練習方法で」という環境では、新鮮味が失われ、練習が作業になってしまいます。

家のピアノでも、蓋を全開にする日と半開にする日を織り交ぜることで、自分への音の聴こえ方に変化を与えられます。これはただの気分転換ではなく、異なる音響環境で演奏する練習にもなります。

 

変化をつける工夫:

・アコースティックピアノ:蓋の開閉度を変える(全開・半開・閉)
・電子ピアノ:音色を切り替える(ピアノ1・ピアノ2 など)
・共通:練習時間帯を変える、練習場所を変える(可能であれば)

 

ポイントは「練習を作業にしないための工夫」です。練習が作業になった瞬間、新鮮味が失われ、モチベーションが続かなくなります。小さな変化を意識的に取り入れましょう。

 

‣ Q9. 音楽に「正解」がないのであれば、先生の言うことは「一つの意見」に過ぎない?

 

結論:確かに「一つの意見」だが、経験に基づく貴重なアドバイス

 

音楽には「こうすれば上手くいくことが多い」はあっても、「こうしなければいけない」という絶対的な正解はありません。指導者のアドバイスも、厳密には「一つの意見」です。

しかし、経験の浅い自分のこだわりを優先させる前に、まずは耳を傾けることが重要です。指導者は長年の経験と多くの生徒を見てきた実績から、「このやり方では多くの場合上手くいかない」「この段階ではこの練習が効果的」といった知見を持っています。

また、「次のレッスンで言われなかったから大丈夫」と考えるのも早計です。覚えているけれど、あえて繰り返し指摘しないだけということも多くあります。一度のアドバイスを軽視せず、自分なりに試してみる姿勢が上達への近道です。

最終的には自分の音楽を作り上げることが目標ですが、そこに至るまでの道のりでは、経験者のアドバイスを素直に受け入れることが大切です。

 

‣ Q10. 先生が自分のために用意してくれたお茶。飲み干すべき? 少し残すべき?

 

結論:基本は「飲み干す」のが好印象

 

出されたお茶を飲み干すことには、いくつかのメリットがあります:

・「美味しかったです」「お気遣いありがとうございます」という気持ちが伝わる
・先生が「出してよかった」と感じられる
・日本では、出された飲み物を飲むのは自然なマナー

 

体質的に飲みきれない場合は?

カフェインが苦手、お腹が弱いなどの理由がある場合は、「とても美味しかったです、ありがとうございます。少しだけ残してすみません」と一言添えれば十分丁寧です。

 

また、飲み干した後におかわりを断るほうが、最初から残すよりも心理的なハードルは低くなります。湯呑みで150ml程度ですので、特に飲めない理由がない限り、一杯いただくのがスマートでしょう。

小さな心遣いが、良好な師弟関係を育みます。

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ情報メディア「Piano Hack | 大人のための独学用Webピアノ教室」の運営/音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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