【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.21

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.21

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

関連記事:

学習者の素朴な疑問 総合索引:先生に聞けない疑問を完全網羅

 

► 質問集

‣ Q1. 先生のピアノで弾く前に、鍵盤を自分のハンカチで拭いてもいい?

 

結論:基本的には不要。明らかな汚れがある場合のみ

 

何を拭こうと思っているのでしょうか。前の生徒さんの汗や手垢が気になるのかもしれませんが、実際にはレッスン用のピアノは先生が管理しており、必要に応じて清掃されています。

 

拭いても良いケース:

・明らかな汚れが視認できる
・先生が「気になれば拭いてください」と言っている

避けるべき理由

 生徒が毎回拭く行為は「前の人が不潔」「ピアノが汚い」という暗黙のメッセージになり、先生に不快感を与える可能性があります。どうしても気になる場合は、事前に相談しましょう。

 

‣ Q2. レッスン中に水を飲んでもいい?

 

結論:基本的にOK。ただし必ず一声かける

 

長時間のレッスンや夏場など、水分補給が必要な場面はあります。ただし、以下のマナーを守りましょう。

 

適切な飲み方:

・必ず、声をかける
・先生の説明中や演奏指導中は避ける
・さっと飲んですぐに集中に戻る

NGな行動:

・会話中に手先だけ動かして勝手に飲む
・頻繁にペットボトルに手を伸ばす
・コーヒーやジュースなど、水以外の飲料を持ち込む(事前確認なし)

 

レッスン時間は限られているので、できれば事前またはレッスン後に水分補給するのがベストです。

 

‣ Q3. ピアノ練習中に、他の音(テレビやラジオ)が鳴っているのはNG?

 

結論:原則NG。集中力を妨げる

 

ピアノ練習は「音に集中する訓練」でもあります。他の音が鳴っている環境では、自分の演奏の細かなニュアンスが聴き取れません。

 

やむを得ない場合

家族が同じ空間にいて完全に音を遮断できない場合は、可能な限り協力をお願いしましょう。「20分だけ静かにしてもらえる?」など、短時間でも集中できる時間を確保することが大切です。

最悪なのは

一人でいるのに「ながら練習」をしてしまうこと。これは時間の無駄です。

 

‣ Q4. 楽譜の版を比較するために、同じ曲の楽譜を何種類も買うのは無駄遣い?

 

結論:学習目的が明確なら、むしろ推奨される投資

 

中級者以上になると、複数の版を比較することは一般的な学習法です。

 

複数版を持つメリット:

・原典版と解釈版の違いを理解できる
・運指の選択肢が広がる
・校訂者の解釈から学べる
・メイン版の疑問点の確認ができる

効果的な揃え方:

・メイン版を1つ決める(原典版がおすすめ)
・原典版を1つ(ヘンレ版、ウィーン原典版など)
・解釈版を1つ(必要に応じて)

注意点

闇雲に集めるのではなく、具体的な理由を持って購入しましょう。

 

‣ Q5. レッスン時間の枠内だが、先生が急な私用で席を外したとき、その間何をすべき?

 

結論:静かに待機。楽譜を見直す時間にする

 

お手洗いや電話対応など、先生が一時的に席を外すことは稀にあります。

 

推奨される行動:

・その場で静かに待つ
・目の前の楽譜を黙読する
・指導されたポイントを頭の中で整理する
・楽譜の細部(強弱記号、アーティキュレーション)を確認する

NGな行動:

・スマホを取り出す(先生が戻ったときの印象が悪い)
・勝手にピアノを弾く(他の部屋に音が響く可能性)
・立ち歩く

心構え

 「一時的に先生がいない=自由時間」ではありません。学習モードは継続すべきです。

 

‣ Q6. 先生が以前、自分に言った指導内容と、今回言った指導内容が食い違っている気がする…

 

結論:最新の指導を優先。ただし大きな矛盾があれば確認を

 

指導内容が変わることは珍しくありません。以下の理由が考えられます。

 

食い違いが生じる理由:

・学習段階の違い:以前よりも進歩している
・曲の進行:曲の序盤と終盤で求められる表現が異なる
・先生の研究の深化:先生も日々進化している
・文脈の違い:前回と今回では話の流れが異なる

対処法:

・基本的には最新の指導を実践する
・頻繁に朝令暮改が起こる場合は、丁寧に確認
・自分の記憶違いの可能性も考慮する

 

避けるべき態度

「この前と言ってることが違いますが」と詰問してしまうこと。これは信頼関係を損ねます。

 

‣ Q7. レッスン後に、レッスン会場で他の生徒さんとばったり会ったとき、どこまで会話していい?

 

結論:挨拶と軽い一言程度。長話は厳禁

 

レッスン会場での他の生徒との遭遇は、時間管理の面で注意が必要です。

 

適切な対応:

・明るく挨拶する
・必要であれば短い言葉を交わす
・すぐにその場を離れる

NGな行動:

・先生の前で話し込む
・2人だけで盛り上がり、先生を蚊帳の外にする
・レッスン内容や進度を比較し合う

なぜ、NGか

その時間も先生は待っており、スケジュールが押してしまいます。また、次の生徒にも迷惑がかかります。

 

‣ Q8. 先生がSNSで公開している情報について、レッスンの場で詳しく聞いてもいい?

 

結論:基本的にOK。ただし話題の選択とタイミングに配慮を

 

SNSで公開されている情報はパブリックなものなので、触れること自体は問題ありません。

 

聞いても良い話題:

・演奏会や公開レッスンの告知
・音楽に関する投稿(演奏技術、楽曲解説など)
・ポジティブな近況報告

避けるべき話題:

・ネガティブな内容
・プライベート過ぎる内容(家族、恋愛など)
・他の生徒や同業者に関する投稿

適切なタイミング:

・レッスンの合間の雑談時
・先生から「何か質問ある?」と聞かれたとき

 

レッスン時間を大きく削らないよう、簡潔に聞くことを心がけましょう。

 

‣ Q9. 先生に演奏会に招待されたとき、終演後に楽屋を訪ねるのはアリ?

 

結論:状況による。事前確認がベスト

 

コンサートによってルールが異なるため、一概には言えません。

 

パターン別の対応:

① ロビーに出てくるコンサート:

・他の来場者と同様、ロビーで待つ
・一人だけ楽屋に突撃するのはマナー違反

② 楽屋訪問OKのコンサート

・できれば、複数人で短時間の挨拶に留める

③ 関係者のみのコンサート

・招待されていても楽屋訪問は遠慮する

 

ベストな方法

事前に「終演後、ロビーに出られますか?」「ご挨拶に伺ってもよろしいですか?」と確認してしまうのが最も確実です。

 

‣ Q10. 発表会で、前の席の人がプログラムをめくる音が気になる。どうすればいい?

 

結論:静かに自分が移動する。直接注意は厳禁

 

演奏発表会あるあるの一つです。

 

適切な対処法:

・自分が席を移動する(ほとんどの発表会は座席自由)
・明らかに迷惑レベルなら主催者にそっと伝える
・我慢できる範囲なら大人の対応で耐える

絶対にNGな行動:

・その人に直接注意する(「うるさいです」など)
・周囲に聞こえる声で文句を言う
・SNSで特定できる形で批判する

なぜ、NGか

小さなトラブルでも起こすと、プログラムをめくる音以上に周りに迷惑になります。「みんなで作るイベント」という意識を持ち、円滑な進行を最優先しましょう。

防止策

自分が観客になるときは、プログラムをめくる音に配慮し、演奏と演奏の間の拍手のタイミングでめくるなどの工夫をしましょう。

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ情報メディア「Piano Hack | 大人のための独学用Webピアノ教室」の運営をしたり、音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。ピアノ音楽の作曲や編曲もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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