【ピアノ】演奏初心者のための「聴く」楽曲分析
► はじめに
音楽を理解する第一歩は、実際に「聴く」ことから始まります。
本記事では、楽譜を読む技術だけでなく、耳で感じ取る分析方法について解説。音楽をより深く理解したい演奏初心者の方に最適な内容となっています。
►「聴く」楽曲分析
‣ 基本的な準備
必要なもの:
・分析したいピアノ曲の音源(YouTube等の公式音源可)
・メモ用の筆記用具と用紙
・静かな環境
初めての「聴く」楽曲分析 基本のステップ:
1. まずは全体を通して聴く
・まずは曲全体を楽しむ気持ちで聴く
・この段階では細かいメモは不要
2. 大きな特徴をつかむ
・クライマックス(盛り上がり)の位置
・曲想が大きく変化する箇所
・特に印象に残るフレーズ
3. メモを取る
・時間表示(例:2:30付近)と共に気づいたことを用紙に記録
・感覚的な表現でOK(例:「ここが柔らかい」「急に明るくなる」)
・感じたことを自由に書き出す
‣ 効果的な分析方法
メロディーを聴く:
・主旋律の流れを追う
・繰り返されるメロディーパターンを探す
強弱の変化を感じ取る:
・音量の増減
・表現の緩急
曲の雰囲気をつかむ:
・明るい/暗い
・激しい/穏やか
・テンポの変化
ポイント:
・まずは、「楽しみながら一つか二つ新しいことを見つける」くらいのざっくりさでOK
・気づきを書き出す時に、完璧主義にならない
・自分にさえ分かる言語表現であれば十分なので、ガンガン書き出していく
・思ったことを、文字で視覚化することが重要
・「聴く分析」の良さは、身体で感じて楽しみながら学習できることや、感覚的に音楽を捉えられること
・細かな分析は、将来的に楽譜を使った分析で学べばいい
‣ 応用編:深い理解のために
楽譜との併用:
・楽譜を見ながら音源を聴く
・楽譜なしで聴く
・両方を交互に行い、気づきを楽譜に書き込む
集中力を高める工夫:
・楽譜なしで聴く時に、部屋を暗くして雰囲気を出す
・ヘッドホン使用で外部音を遮断
► よくある初心者の疑問
Q:どのくらいの時間をかければいい?
A:最初は1曲15-20分程度から始めてください。慣れてきたら30分程度に延ばしていけます。
Q:専門用語を知らなくても大丈夫?
A:最初は自分の言葉で表現して問題ありません。「きれいな音」「やさしい感じ」など、感覚的な表現で十分です。
Q: 間違った解釈をしていないか不安
A:音楽の感じ方に絶対的な正解はありません。まずは、「新たなことに気づけるようになる」というところを目指してください。
► 次のステップ
分析の幅を広げる:
・他の演奏者の解釈との比較
・同じ作曲家の別の作品との比較
・時代背景の理解
実践的な活用:
・自分の演奏への反映
・楽曲解釈の深化
・楽譜が無い作品を理解する時の判断
► まとめ
音楽を楽しみながら、少しずつ理解を深めていくことを重視しましょう。本記事で紹介した方法を参考に、「聴く」ことからも楽曲の情報が取れるようになると、今後の学習にとって大きな力となります。
本記事の内容に慣れてきて、楽譜を用いた分析学習を進めたい方は、初級楽曲分析学習パスをチェックしてみてください。約10-15時間の学習を通じて、より深い音楽理解が得られます。
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