という記事の中で
以下のように書きました。
止まらずに弾けているのに、
大きなミスはしていないのに、
指もよく動いているのに、
パス(通過)する方とそうでない方が出てくる。
この理由の一つは
「音色の使い分け」にある。
では、ピアノで出せる音色を広げるためには
どのようにすればいいのでしょうか。
テクニック面についてはこれまでにも記事にしてきましたが、
テクニックが上がって音色が多彩になるには
ある程度の時間がかかります。
そこで今回は、
もっと取り組みやすい方法と言いますか、根本的な方法をお伝えします。
「出せる音色の広げ方」
それは、
「これはこういうものだ、という固定観念にとらわれすぎないこと」
これなんです。
例えば、
「ソフトペダル(シフトペダル)」
をどういった時に使いますか?
おそらく、
◉ 音量を控えて、なおかつ、音色をくもらせたいとき
などが一般的でしょう。
もちろん、それでOKです。
しかし、そこで思考が止まってしまうと伸びないのです。
以下のように考えて音を出してみたことはありますか?
◉ そのときに、ダンパーペダルを踏んでいる場合とそうでない場合とで、どのように音色が変わるだろう?
このように考えて、
興味を持って、
聴きたくてウズウズしながらピアノへ向かう。
その繰り返しで
自分の知っている音色が増えていきます。
「百聞は一見に如かず」であり、
自分で音を出してみて記憶しなければ
一生覚えていられる宝物にはなりません。
「これはこういうものだ、という固定観念にとらわれすぎないこと」
とはこういうことであり、
逆の発想などをして試してみることが
あなたの引き出しを増やしてくれるのです。
また、グランドピアノとアップライトピアノでは
ソフトペダル(シフトペダル)の構造自体が異なるので
同じやり方をしても
出てくる音色に差があります。
こういった細かなことにも興味を持ちましょう。
「自分はグランドピアノしか持っていないから、興味ない」
などという考えではいけません。
どんなピアノでも触る機会は訪れるものです。
それに、
「構造」や「チェレスタペダル / セレストペダル(マフラーペダル)」などが理由で
アップライトピアノにしか出せない音色は多いので、
そこに作曲家が目をつけて
アップライトピアノ用の作品も生まれています。
加えて、
「ショパンはアップライトピアノを非常に好んだ」
という事実も軽視することはできません。
自分の可能性を自分で狭めないでください。
ものの見方を四畳半にしないでください。
そして、
これはこういうものだ、
という固定観念にとらわれすぎないでください。
これらが
出せる音色の広げるためにもっとも大切な
テクニック以外の部分です。
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