「ピアノ演奏のテクニック」 ヨーゼフ・ガート (著)、大宮 真琴 (翻訳) 音楽之友社
という、
装いに味があるピアノ演奏参考書があります。
豊富な写真や譜例とともに解説されていき、
書かれている内容的に応用範囲が広い良書。
少し残念だったのが
それよりも少しあとの時期に書かれた
別の参考書の中で
ヨーゼフ・ガートの書籍が良い評価ではなかったことです。
どんな書籍でも
観点によっては疑問が出てくるのは当たり前ですが、
残念だったのは
細かく見たときに見つかった
あるひとつの欠点を
ヨーゼフ・ガートの業績全体にまで広げようとしている書き方だったから。
一部の学術研究では
ひとつのアラがすべてをダメにすることもありますが、
ピアノ学習参考書は
必ずしもそういうものではありません。
我々の日常における音楽学習の視点でも
やはり、
「あるひとつの欠点を全体にまで広げて評価しない」
というのが大事でしょう。
例えば、以下のようなもの。
◉ 練習出来ない日があったから、今までの積み重ねがすべてムダになったと思ってしまう
◉ 譜読み途中に挫折したから、その楽曲へ取り組んだこと自体を完全な黒歴史にしてしまう
など。
自分の評価も他人への評価も
こういう考え方だと
幸福度が下がってしまいます。
特にいちばん目の内容は
昔の筆者もそう考えてしまっていたことがありました。
「音楽学習の最大の敵は完璧主義」
これくらい言っても過言ではないでしょう。
ひとつのことだけですべてを判断するのは
今日からやめるようにしてください。
◉ ピアノ演奏のテクニック ヨーゼフ・ガート (著)、大宮 真琴 (翻訳) 音楽之友社
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