「おわらない音楽 私の履歴書 小澤征爾 著(日本経済新聞出版)」
という書籍の中に、
以下のような一文があります。
「毎日一時間半くらいかけて、四小節や八小節ずつ勉強する」
(抜粋終わり)
指揮者は室内楽作品などを振ることもありますが、
上記の文章はおそらく
「オーケストラスコアを勉強するときのこと」でしょう。
ピアノの練習とは
少しかけ離れているように思いますが、
ぜひこの姿勢だけはあなたの中に残して欲しいと思っています。
知人などを見ていても
レッスンが終わると
「家で弾いていたように弾けなかった」
などと悔しがる方がいます。
ピアノという楽器は基本的には持ち運べないので
家のピアノで練習していたのと
感覚が変わることはあるでしょう。
一方、
思うように弾けないのは
もっと根本的なところが原因になっていることも多いと感じています。
「練習が雑」
ということです。
昔の筆者がそうでしたので。
練習が雑になってしまう理由は大きく2つです。
2. 音楽解釈が出来ていなくて、雑になっていること自体に気づいていない
1. に関しては、
学習者自身でなんとかするしかありません。
2. に関しては、
先ほどの小澤さんの言葉が参考になると思います。
数小節に絞って、以下のことをていねいにチェックします。
◉ 隠すべき音はどれなのか
◉ どの指遣いが適切なのか
◉ 短いフレーズ単位でのヤマはどの音に来ているのか
◉ 伴奏形などにどのようなリズムが使われているのか、それが前後のリズムと関係あるのか
など。
音を拾えるようになるだけでなく、
こういったことをていねいに読み取っていくのが
「譜読み」です。
しっかりと読み取ってからさらうことで
雑な練習から抜け出せる可能性があります。
取れる情報量が増えると
練習中に意識せざるを得ないところが増えるからです。
◉ おわらない音楽 私の履歴書 小澤征爾 著(日本経済新聞出版)
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