【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.27

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.27

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

関連記事:

学習者の素朴な疑問 総合索引:先生に聞けない疑問を完全網羅

 

► 質問集

‣ Q1. ハンドクリームを塗った直後に、先生のピアノを弾くのはマナー違反?

 

結論:基本的にはマナー違反と考えていい

 

ハンドクリームを塗った直後の演奏には以下の問題があります:

・鍵盤がベタつく
・油分が鍵盤に残り、ほこりや汚れが付きやすくなる
・アコースティックピアノの場合、変色や劣化の原因になることがある
・次の生徒さんが不快に感じる可能性がある

どうしても乾燥が気になる場合は:

・レッスンの30分以上前に塗り、しっかりなじませる
・ティッシュで余分な油分を丁寧に拭き取る
・「塗ったばかりですが大丈夫でしょうか?」と先生に一言確認する

 

確認する一言は、相手への配慮を示すとともに、自分を守ることにもなります。小さな気遣いが、良好な師弟関係を保つ土台になります。

 

‣ Q2. 賃貸の「楽器可」物件では、何時まで弾くのが大人のマナー?

 

結論:物件の規約に時間が明示されていない場合は、平日9:00〜20:00、休日10:00〜20:00を目安に

 

物件の規約に「10:00〜20:00」など時間制限が明示されている場合は、その時間内であれば遠慮なく弾いて構いません。その前提で周囲の住人も入居しているからです。

問題は、時間が明示されていない「楽器(相談)可」物件。こういった物件の多くは、楽器演奏専用マンションや防音マンションとは異なり、防音構造になっていないことが大半です。楽器好きな住人や、子供のお稽古のために短時間だけ音を出したい家族など、様々な事情を持つ方が入居していると思ってください。

時間的なマナーが曖昧なまま長時間弾き続けると、それまで何も言わなかった隣人から突然クレームが来ることもあります。一度でも苦情が入ると、その後はずっと厳しい目で見られると心得ておきましょう。

明示がない場合は、上記の時間帯を基準にするのが無難です。

 

‣ Q3. 本棚がパンパン。一生持っておくべき音楽書籍の見極め方は?

 

結論:「辞書として開き直せるか」を基準に残す本を絞り込む

 

音楽書籍が増え過ぎた本棚は、一度整理してスッキリさせましょう。闇雲に減らすのではなく、基準を決めて「厳選する」ことが大切です。

 

筆者が実践している2段階整理法:

1. 電子書籍では入手できないものだけを残す
2. 残った中から、辞書的に使えるものとお気に入りのものを中心に選ぶ

①は判断しやすいので、②について詳しく説明します。

 

「辞書的に使えるもの」の例:

・楽式論・和声法の教本
・ピアノの構造について書かれた書籍
・ピアノ音楽史・鍵盤音楽史の書籍

 

気になったときに「開き直して」調べる使い方ができる書籍は、積極的に残しましょう。「読み直すもの」ではなく「開き直すもの」という感覚です。

反対に、一度読んで満足するタイプの読み物は手放す候補になります。読んでいて楽しいし、ためになる内容であることも多いのですが、本棚に常駐させる必要はありません。再読の見込みが低いのであれば、電子書籍で入手できるものと同じ扱いで整理して構わないでしょう。

 

‣ Q4. 楽譜に書き込み過ぎて、もはや何が書いてあるか自分でも読めない。書き直すべき?

 

結論:書き直してもいいが、運指は必ず残しておく

 

書き直すこと自体は構いません。ただし、運指の書き込みだけは必ず残しておきましょう

理由は、その楽曲に将来また取り組んだときに必要になるからです。長期間寝かせていた曲を再び弾き始めると、意外と運指を忘れていることに気づきます。十分に弾き込んでいた曲でさえ、いざ再開してみると「この音は2の指だったか、3の指だったか」とハマってしまう箇所が出てきます。

特に本番後は、楽曲を「寝かせる」前に運指を書き込む時間を必ず取りましょう。本番に向けた練習の中で積み上げてきた判断を、記録として残しておくことは将来の自分への贈り物になります。

 

‣ Q5. 暗譜をしたつもりでも、特定の「小節のつなぎ目」だけ毎回真っ白になるのはなぜ?

 

結論:楽譜のページをまたいで「途切れずに演奏し続ける」体験が不足しているから

 

暗譜でつまづきやすい場所には、ある程度の共通性があります:

・段落の切れ目の小節のつなぎ目
・ページの切れ目の小節のつなぎ目

中でも「ページの切れ目」は最も代表的なつまづきポイント。楽譜を見ながら練習するとき、ページの変わり目では必ず譜めくりの動作が入ります。素早くめくったつもりでも、その瞬間は確実に演奏以外のことにも意識が向いているのです。

その結果、「ページをまたいで途切れずに演奏し続ける」という体験が、暗譜完成まで一度も得られていないことに。これが記憶の途切れの主な原因です。

 

対策については、【ピアノ】表現力と暗譜を向上させる2つの「通り過ぎる」テクニック に詳しくまとめています。あわせてご覧ください。

 

‣ Q6. ピアノを弾くとき、足の指が丸まってしまうのは演奏に影響する?

 

結論:影響する。足先はリラックスさせておくことが大切

 

足の指が丸まっているとき、下腿(膝から下)は多少なりとも硬直しています。初級のうちは大きな問題にならないかもしれませんが、中級以降ではペダル操作に微妙な加減が求められるようになるため、足先の不必要な緊張は演奏の精度に影響します

また、初心者に多く見られるのが、足の親指が反り返って立っているケース。これも余計な力みの一つです。

 

正しい足の置き方:

かかとのみを床につける
足の指は自然に、力を抜いた状態
寝ているときのようなリラックスした感覚でペダルに乗せるだけ

 

足元への意識は見落とされがちですが、上半身と同じように、足先のリラックスも演奏の質に関わります。

 

‣ Q7. ピアノを始めてから肩こりがひどくなった。これは「弾き方が悪い」サイン?

 

結論:弾き方も原因の一つだが、楽譜をのぞき込んでいないか先に確認を

 

肩こりの原因として弾き方の問題も考えられますが、より慢性的なケースで多いのは楽譜をのぞき込んでしまう姿勢です。

小さな楽譜や、適切なサイズで表示されていないタブレットを使っているときは、自然と顔が前に出て巻き肩になっていることでしょう。この姿勢が続くと、首や肩への負担が蓄積します。

 

のぞき込みを防ぐための対策:

・あまりにも小さな楽譜は使わない
・タブレットの場合は表示サイズを大きめに設定する
・譜面台の角度と高さを見直す(目線が自然に向く位置に調整)
・グランドピアノであれば、譜面台を数cm手前へ引き出すことができるので活用する

 

姿勢の改善だけで肩こりが大幅に和らぐことがあります。まずは楽譜の見方を確認してみてください。

 

‣ Q8. 発表会の後、他の生徒さんの演奏に対してどう褒めるのが一番角が立たない?

 

結論:演奏の評価を避け、高めのテンションで反応する

 

正直、微妙だった演奏への感想を求められるのは困ります。嘘をついてまで「最高の演奏でした」と言うのはなかなかできませんし、かといって正直に言うと角が立ちます。

そういったときには、演奏の評価を含まない反応を心がけましょう。

・「スクリャービンに初めて挑戦したんですね」
・「難しそうな作品でしたね、ぜひまた聴かせてください」
・「おめでとうございます、緊張しましたよね」

評価ではなく、曲名や出来事に反応する形で高めのテンションで応じるのが、最も角が立たない方法です。

それでも「演奏どうだった?」と突っ込んで聞かれたときは:

・「カッコ良かったですよ」と個別の部分には触れずに返す
・「今日はみんなすごかったので」と全体評価にする

感想を求めてくる方の大半は、アドバイスを求めているのではなく、共感してほしいのでしょう。良くなかった部分をわざわざ指摘するのは、ただの水差しになります。

その代わり、その相手が本当に良い演奏をしたときには、心の底から「良かった」と伝えましょう。普段の言葉に重みが生まれます。

 

‣ Q9. コンクールに出る生徒ばかり優遇されている気がする…先生に言ってもいい?

 

結論:先生に言う前に、自分の取り組み方を振り返ってみる

 

まず確認してほしいのは、自分自身が目の前の課題に本当に真剣に向き合っているかどうかです。

「生徒全員を平等に」という言葉はよく聞きますが、本当の意味で完全に平等にすることは難しいと言わざるを得ません。コンクールに向けて強い目標意識を持って練習している生徒と、「とりあえずレッスンに行く」「何をやるかも先生任せ」という生徒では、指導者としての力の入れ具合が変わってくるのは自然なことです。

自分なりに精一杯取り組んでいて、それでも不公平感を拭えないのであれば、その先生が優遇するというコンクールに挑戦してみるのも一つの方法として考えてみましょう。目標ができると先生との関係が変わり、レッスンの密度が上がることがあります。

 

どうしても先生に直接伝える場合

「優遇されている気がする」という言い方は感情的に聞こえる可能性があります。伝える場合は「もう少し丁寧に見ていただきたいのですが、私のほうで何か改善できることはありますか?」のように、具体的な要望として伝えるほうが建設的と言えるでしょう。

 

‣ Q10. 辞めた後もSNSでつながっている先生。自分の新しい先生の話題を投稿してもいい?

 

結論:投稿すること自体は問題ないが、比較につながる言動は避ける

 

新しい先生やレッスンについて投稿すること自体は、一般的に問題ありません。ただし、前の先生とSNSでつながっている以上、比較につながる表現には気をつけましょう。

 

悪意なく書いてしまいがちなNG例:

・「新しい先生に変わったら、一気にピアノが楽しくなりました」
・「技術的なアドバイスも多いから、今までよりも勉強になる」

書いた本人に悪気がなくても、読み手には以前の先生への批判として伝わることがあります。

「新しい先生が話してくれる音楽豆知識が面白い」「この曲に取り組んでいる」など、以前の先生と比較しない形で内容を絞ると、双方に気持ちよい投稿になります。SNSは不特定多数が見るもの。言葉の選び方には慎重になりましょう。

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ情報メディア「Piano Hack | 大人のための独学用Webピアノ教室」の運営/音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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