その理由は
「ダンパーを動かす力を必要とするかしないか」
というところにあるのですが、
きちんと理解するためにも
という記事内容の復習からいきましょう。
鍵盤を下げると
その鍵盤に対応する弦から
対応するダンパーが離れます。
つまり、
鍵盤を下げるときには
対応するダンパーを動かす力も必要としているわけです。
(ダンパーペダルを使用していない場合)
一方、
ダンパーペダルを踏む込むと
すべてのダンパーがいっせいに弦から離れます。
鍵盤を下げるときにはすでに
その鍵盤に対応する弦からダンパーが離れているということ。
したがって、
このケースでは
鍵盤を下げるときに
ダンパーを動かす力が不要になる。
「ダンパーを動かす力が必要かどうか」
という部分がキータッチの重さや軽さに影響しているんです。
さて、本題です。
「最高音域あたりのキータッチが軽く感じる理由」について。
ダンパーペダルを使用していない場合、
最高音域1オクターヴあたりのキータッチが
他の音域よりも軽く感じるはず。
ピアノによって例外はありますが、基本的な生のピアノであれば該当します。
この理由はシンプルで、
「最高音域1オクターヴあたりにはダンパーがついていないから」
というもの。
ダンパーペダルを踏んでいるかどうかに関係なく、
そもそもダンパーを動かす力を必要としないのです。
なぜ、
最高音域1オクターヴあたりには
ダンパーがついていないのかというと
超高音域になると弦が非常に短くなってくるので
とうぜん、音の減衰が速くなります。
したがって、
弦の振動を止めるダンパーは不要ということ。
減衰が速いので問題は起きませんが、
弦の振動をダンパーで止めないので
「超高音域では鍵盤を離してもわずかに余韻だけは残る」
という特徴がある点も、理解しておきましょう。
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