出し終わった音を出しっぱなしにせず
伸びているあいだ聴き続けることの重要性を
これまでにも強調してきました。
聴くのをやめてしまいがちになる
注意が必要な例を
ひとつ挙げておきましょう。
ショパン「エチュード Op.25-7」
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、60-62小節)
下段にメインメロディがきています。
これはあくまで楽曲例のひとつですが、
丸印で示したような
タイでつながれた拍頭の音は
聴くのをやめてしまうケースが多いようです。
どうしてそんなことが分かるのかというと、
直後のメロディ音が
まったく関係ない音色で出てきて
意識がつながっていないのが伝わってくるから。
伸びている音を聴き続けていて
丸印で示しているところでもきちんと聴いていれば
その音色と仲良しの音色で次の音を出せるのです。
指先のコントロールで失敗さえしなければ。
(再掲)
どうして、
タイでつながれた拍頭の音からは
意識が離れてしまいやすいのでしょうか。
筆者自身が弾いた感覚からすると
直後の動き出す準備に意識がいってしまうからだと感じます。
特に、譜例で見られるように
16分音符のような短い音価で
一瞬だけつながれている場合には
演奏にある種の気遣いと努力が必要になるので
動き出す準備に意識がいってしまう傾向にあるのでしょう。
繰り返しますが、
出し終わった音を出しっぱなしにせず
伸びているあいだ聴き続けること。
これに意識を向けて
隣の音同士を仲良くさせましょう。
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