譜例を見てください。
モーツァルトの作品をはじめ、
オンパレードのアーティキュレーションです。
実際の楽譜には左の譜例のように書かれているにも関わらず、
右の譜例のように演奏してしまっている例が目立ちます。
スラーをスタッカートの音までつなげてしまっている誤りです。
だからといって、
この譜例でいうD音をスタッカートのように切ってもいけません。
「スタッカートはついていないので勝手につけずに、しかし、次のC音との間には音の切れ目を作る」
というアーティキュレーションこそ
作曲家から求められている音楽です。
譜例にはテンポは記載しませんでしたが
あらゆるテンポで対応できる必要があります。
慣れればそれほど難しくは感じないはず。
(再掲)
右の譜例のように弾いてしまっていても
音程自体は間違っていませんし
自分自身では意外と気づきにくいもの。
だからこそ、
誤りの多い例として把握しておくことが必要です。
そうすることで
いざ実際の楽曲で出てきたときにも
正しいアーティキュレーションで演奏できるでしょう。
「アーティキュレーション」と「フレージング」
という用語の区別については
以下の書籍が参考になります。
バッハ研究の第一人者、ヘルマン・ケラーによる定評のある参考書です。
◉「フレージングとアーティキュレーション―生きた演奏のための基礎文法」 著 : ヘルマン・ケラー / 音楽之友社
Amazon著者ページ
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