【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.28

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.28

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

関連記事:

学習者の素朴な疑問 総合索引:先生に聞けない疑問を完全網羅

 

► 質問集

‣ Q1. レッスン当日に「爪を切るのを忘れた」ことに気づいた。先生の家で爪切りを借りてもいい?

 

結論:嫌がられはしないだろうが、おすすめできない

 

快く貸してくれる先生も多いでしょうが、こういった「自分で管理すべきこと」を他人に頼る回数が増えると、気をつける意識が薄れていきます。

前回のレッスンで切っていたのであれば、1週間程度では問題になるほど伸びません。仮に長めだとしても、以下の理由から、その日は普通に弾いて次回から対策するほうが賢明です:

・爪切りを借りる時間
・切る間、先生に待ってもらう時間
・レッスン時間が削られる
・爪が飛び散るリスク

 

忘れないための対策:

・爪切りをピアノの近くに置き、出しっぱなしにする
・レッスン前日にスマホのリマインダーを設定する
・「前日に切る、切るまで寝ない」をマイルールにする

「借りればいい」という考えは、結局自分の練習の質を下げることにつながります。小さなことほど、自己管理を徹底しましょう。

 

‣ Q2. レッスン中、先生の香水の匂いがきつくて集中できない。角を立てずに伝えられる?

 

結論:「先生を否定する」のではなく「自分の体質・状態」を理由にする

 

デリケートな問題ですが、集中できないほどであれば伝える必要があります。先生との関係を壊さないためには、「先生の選択を否定する」のではなく「自分の体質の問題」として伝えることがポイントです。

 

角を立てない伝え方(3つのパターン)

1. 体質・アレルギーを理由にする(最も波風が立たない)

「最近ちょっと体質が変わったのか、特定の香りに敏感になってしまいまして……。もし可能であれば、レッスンのときは少し香りを控えめにしていただけると助かるのですが、お願いできますでしょうか?」

ポイント:「先生の香水が」と特定せず、「香りに敏感」と幅を持たせる

 

2. 集中力・鼻の状態を理由にする(前向きな姿勢を示す)

「先生のレッスンをしっかり受けたいのですが、最近鼻が過敏で、香りに気を取られて集中が途切れてしまうことがあって……。わがままを言って申し訳ありませんが、少しだけ配慮していただけませんか?」

ポイント:「上達したいからこそ」という理由であれば、指導者も無下にできない

 

3. メールやLINEで事前に伝える

「いつも熱心なご指導ありがとうございます。一点ご相談なのですが、最近体調の関係で強い香りに酔いやすくなってしまいました。せっかくのレッスンに集中したいため、もしよろしければ香水などを少しだけ控えていただけると非常に助かります。」

 

伝える際のコツ:

・「申し訳なさ」を添える:先生のせいではなく、自分が困っているというスタンス
・「香水」という言葉を避ける:「香り全般」として扱い、おしゃれを否定する印象を和らげる

 

もし言い出しにくい場合は、「今日は少し鼻の調子が悪いのでマスクを失礼します」とマスクを着用する物理的対策も一つの手です。

 

‣ Q3. 長年習っているが、最近「なあなあ」な関係になっている気がする。どうやって緊張感を取り戻す?

 

結論:目先の本番を一つ設定する

 

「なあなあ」になりやすいのは、以下の2つの条件が重なったときです:

・先生との距離が友人のように近づき過ぎた
・本番などの目標が目先にない

先生との距離が近づくこと自体は必ずしも悪いことではありません。問題は、目標がないために、お互いにスイッチが入らなくなっていることです。

先生と相談しながら、何か目先の本番を一つ入れてみましょう。発表会、サロンコンサート、地域のイベント、録音プロジェクトなど、形式は問いません。本番という目標があれば、自分も指導者も最低限のスイッチを入れざるを得なくなります。

 

参考記事:【ピアノ】本番機会の見つけ方と効率的な増やし方

 

‣ Q4. 楽譜に貼る「付箋」が多過ぎることに気づいた…多くてもいい?

 

結論:原則、最低限にすべき

 

付箋は「必要な情報にすぐアクセスする」ための目印なので、多過ぎると本来の役割が果たされず、勉強した気になるだけで終わります。

付箋だらけの楽譜は、すべての文字の下にアンダーラインを引きながら読書している状態と同じ。大事な部分が不明瞭になります。

 

付箋の適切な使い方:

・頻繁に開くページのみに限定する
・当面必要な情報が載っているページのみ
・付箋への書き込みも最低限に(書き込むと外せなくなる)
・定期的に見直し、不要になった付箋は外す

 

‣ Q5. 自分の実力より易しい「子供向けの曲」の中に、隠れた名曲を見つけた。習いたいと言ってもいい?

 

結論:今の課題を手を抜かずにやっているのであれば、積極的に提案してOK

 

子供向けの曲の中にも、隠れた名曲は確かにあります。むしろ、日頃大曲ばかりに挑戦している場合は、丁寧に音楽面に目を向けて学習できる良い機会になるでしょう。

今取り組んでいる課題を手を抜かずにやっている前提であれば、提案してみることをむしろおすすめします。指導者も、生徒の音楽への関心の広さを知る良いきっかけになります。

 

内容的にも充実している子供向けの楽曲を紹介している記事:

【ピアノ】メンデルスゾーン「6つの子供の小品 Op.72」特徴と演奏のヒント:初中級者向け
【ピアノ】チャイコフスキー「子供のアルバム Op.39」おすすめ楽曲 6選:初中級者向け
【ピアノ】バルトーク「子供のために」でペダリングを学ぶ:初級者向け効果的練習法
【ピアノ】サティ「子供の曲集、新・子供の曲集」特徴と学習のヒント:初級者向け
【ピアノ】武満徹のピアノ作品入門:初心者におすすめの2作品

 

‣ Q6. 音楽理論を勉強したことで、自分の演奏が「頭でっかち」になっている気がする…

 

結論:一時的な過渡期

 

この悩みはよく耳にしますが、「理論」という言葉のイメージに引っ張られている部分が大きいと考えています。

「理論」という日本語は、硬い・論理的・学問的・正解/不正解がある、という印象を持ちやすいですが、本来の音楽理論は「音楽の中ですでに起きていることを説明する言語」です。

作曲家が作曲するとき、すべてを「今から理論通りに書くぞ」と思っていたわけではありません。理論は、彼らの音楽を後から説明するために体系化されたものです。

 

理論を学ぶことで実際に起きることの例:

・和声の流れが見えるようになる
・どこが緊張でどこが解決か分かる
・フレーズの方向性が理解できる
・暗譜が安定する
・表現の選択肢が増える

これらは本来、「感情を削る」のではなく、「感情表現の選択肢を増やすためのもの」です。

 

なぜ「頭でっかち」感が生まれるのか

多くの場合、それは過渡期でしょう。スポーツでフォーム改造しているときと同じで、新しい知識が身体化される前は一時的に不自然になります。

重要なのは、理論を「正解のルール」として扱うと硬くなり、「音楽の語彙」として扱うと自由になるという違いです。一時的な不自由は、成長の証だと捉えてみてください。

 

‣ Q7. 発表会の舞台裏で、他の生徒さんに話しかけるのは迷惑?

 

結論:迷惑。原則、挨拶以上は控えるべき

 

ステージ脇では挨拶程度にとどめ、それ以上は話さないようにしましょう。理由は3つあります:

 

集中には時間が必要だから

落ち着いて集中するには時間がかかります。次の出番の方はあなたの演奏中に集中できますが、あなた自身は違います。ギリギリまで喋っていて30秒前にいきなり集中するのは、プロでも難しいことです。

会話は会場前方に聞こえているから

小さい声でも、ステージ脇の会話は会場前方にザワザワと聞こえています。内容は聞き取れなくても、雑音として伝わります。演奏中の奏者や観客にとって迷惑であり、最悪の場合クレームにもなりかねません。

録音している可能性が高いから

演奏中の奏者の多くは、ステージ脇でICレコーダーを使って録音しています。客席では録音を頼める人がいないことも多く、タイマー機能を使わない限り難しいため、ステージ脇で自分で録音するケースが圧倒的です。脇で録音している場合、会話内容がすべて録音され、ずっと残ることになります。

 

知り合いがいても、挨拶だけして座り、集中して目を閉じればOKです。お互いのパフォーマンスのために、静かな環境を守りましょう。

 

‣ Q8. 発表会の記念品、正直いらないものだった場合どうすればいい?

 

結論:消えものは知人に譲る。消えないものは写真を撮って手放してOK

 

記念品が正直いらない場合、以下のように対処しましょう:

 

消えるもの(お菓子や洗剤など)の場合
・欲しいという知人にあげるのもあり

消えないもの(マグカップやタオルや集合写真など)の場合
・決してあげてはいけない
・表面的に喜ぶ人もいるが、自分と同じ悩みを相手に押し付けることになる
・写真だけ撮って手放す

文房具の場合
・自分や子供が関係している教育機関へ寄付する

 

先生に「いらない」と伝える必要は基本的にありません。特に子供の出演者が多い教室の場合、記念品は達成感・思い出作り・保護者への配慮で用意されています。ただし、毎年大量で困っていたり、月謝に上乗せされて金額が高いなどの場合のみ、相談するのはアリです。

 

‣ Q9. 隣の家から「ピアノの音がうるさい」と苦情が来た際、最初にとるべき行動は?

 

結論:真っ先にすべきなのは、賃貸契約書の確認

 

苦情が来たら、まず冷静に賃貸契約書を確認しましょう。以下の点を確認してください:

・楽器演奏可能、または楽器相談可能と書かれているか
・書かれている場合、時間指定があるか

 

契約書に楽器可の記載がない場合

原則、苦情が来たら一切演奏できません。そもそも演奏してはいけない物件です。楽器の音は大きな問題であり、「契約書には書かれていないけど昼間だからいいでしょう」という理屈は通りません。「楽器不可」とわざわざ書かれているケースもありますが、書かれていないのも「楽器不可」と同じことです。

契約書に「楽器可」+時間指定がある場合:例:「9:00〜20:00 演奏可能」などと書かれている場合

その時間内での苦情であれば、こちらがやめる必要はありません。隣人から「19:00までにしてほしい」と柔らかく頼まれても、こちらの判断だけで了承せず、「協力したいとは思いますが、契約上の取り決めがあるので、一度管理会社を通してもらえませんか?」と伝えましょう。勝手に時間変更などのルールを決めないことが重要です。

契約書に「楽器可」+時間指定がない場合:

お互いの生活スタイルに合わせて相談することになります。この場合も、「こういう状況になった」ということを管理会社に文面で提出しておくことをおすすめします。記録を残すことで、後々のトラブル防止になります。

 

‣ Q10. 肩書きや役割を脱ぎ捨てて、ただの「自分」に戻るためのスイッチが欲しい…

 

結論:Piano Poetryを活用してみてください 🎹

 

「誰かの親」として、「組織の一員」として、あるいは「ピアノ教室の生徒」として……。我々は日々、何らかの役割を背負って生きています。たとえ大好きなピアノの前であっても、「練習しないと」「上手くならないと」という義務感が、いつの間にか小さなノイズとなって心を占領してしまうこともあるでしょう。

そんなとき、必要なのは上達のための練習ではなく、ただの「自分」に立ち返るための静かなスイッチです。

都会の喧騒や日常のタスクを脱ぎ捨て、眠れない夜の隣でそっと鳴り続けるピアノ。そこには、言葉にできない想いを音に託した「詩(Poetry)」のような世界が広がっています。

もし、鍵盤に向かうことさえ少し疲れてしまったら、一度「学習者」という肩書きも置いて、純粋に音に浸る時間を自分に許してみてください。荒れた心を整え、本来の静寂へと連れ戻してくれるはずです。

 

癒やしのピアノの世界へ:Piano Poetry

Piano Poetryは、筆者が作曲と運営をしている、癒やしのピアノチャンネルです。日々の生活の中で見つけた小さな「詩」を音にしています。

流しっぱなしでゆっくりしたい方へ
【2時間 ピアノ60曲 作業用BGM】夜、静寂とピアノ – Piano Poetry
作業、読書、睡眠などのBGMに。2時間ずっと音楽が流れ続けます。

今の気分にぴったりの1曲を見つけたい方へ
Piano Poetry 全楽曲完全ガイド:癒やしを「気分・時間帯・シーン」で選ぶ

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ情報メディア「Piano Hack | 大人のための独学用Webピアノ教室」の運営/音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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