【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.25

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【ピアノ】先生に聞けない素朴な疑問10選:真面目に答えるQ&A集 vol.25

► はじめに

 

・「こんなこと、先生に聞いていいのかな…」
・「ググっても明確な答えが出てこない…」

こういった、聞きにくいけど実は気になるピアノ関連の疑問に、真面目に答えます。レッスンに通っている方はもちろん、スポット(単発)レッスンを受ける独学の方にも参考になる内容です。

 

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► 質問集

‣ Q1. 生徒がタバコや食べ物の匂いがしていないか、先生は気にしている?

 

結論:気にする指導者もいる。対面レッスンではマナーの一部

 

筆者の経験では、食べ物の匂いで困ったことはありませんが、タバコの匂いは気になったことがあります。特にレッスン直前に喫煙された場合、かなり強く匂うため、率直にお伝えして直前の喫煙は控えていただきました。

感じ方は人それぞれですが、対面で密接にやり取りするレッスンである以上、匂いへの配慮も基本的なマナーの一つと考えましょう。

 

‣ Q2. 次の生徒が早く来すぎて、プレッシャーを感じる…

 

結論:緊張感は上達の助けになるが、辛ければ相談してOK

 

固定時間制のレッスンでは、次の生徒さんが待っている状況も起こり得ます。これを「毎回ミニ本番のチャンス」と捉えれば、適度な緊張感が上達を後押ししてくれます

ただし、過度なプレッシャーを感じる場合は我慢する必要はありません。「時間を変えてほしい」と要求するのではなく、まずは「少しプレッシャーを感じています」と事情を伝えてみてください。指導者も状況を理解することで、何らかの配慮ができるかもしれません。

 

‣ Q3. 他の教室の発表会に「見学」に行ってもいい?

 

結論:必ず事前に許可を取る

 

SNSなどで一般公開を明示している発表会であれば問題ありませんが、そうでない場合は注意が必要です。会場や日時を知っているからといって、無断で訪問するのは避けましょう

知人が出演する場合でも同様です。その知人経由でも構わないので、必ず主催者に一言伝えてもらってください。この一手間が、後々のトラブルを防ぎます。音楽コミュニティは意外と狭いもの。マナーを守ることで、長期的な信頼関係が築けます。

 

‣ Q4. 爪を伸ばしたいけれど、ピアノのためにずっと短くしなきゃダメ?

 

結論:上達を望むのであれば短く保つのが必須条件

 

結論から言えば、爪を伸ばすこととピアノの正しい奏法は両立しません

爪が長いと、指に角度をつけて弾くことができず、指をベタッと伸ばした状態で演奏することになります。これでは良くないクセがつくだけでなく、中級以上で必須となる「指先の微細なコントロール」ができません。音色を変えるための指の角度調整、タッチの強弱など、表現力に直結する技術が身につかないのです。

さらに、爪がカタカタと鍵盤に当たる音は、演奏を台無しにします。どれだけ丁寧に練習してきても、この雑音一つで努力が水の泡です。

 

爪のお手入れ目安:

・深爪と言われるほど短くする必要はない(通常の長さでOK)
・気になる部分は、練習前にヤスリで微調整
・伸ばしっぱなしは論外

 

「爪」という小さな部分への気配りが、演奏の質を大きく左右します。せっかく積み重ねた練習を無駄にしないためにも、日々のケアを習慣化しましょう。

 

‣ Q5. 薬指がどうしても弱い。一生、他の指との差は埋まらない?

 

結論:完全に均等化する必要はない。各指の特性を理解して活かす

 

基礎練習の目的を「すべての指を完全に均等にすること」と考えているなら、その認識を改める必要があります。

「ピアノが上手になる人、ならない人 著:小林仁 / 春秋社」より:

「いくら均等に弾ける指が養われようとも、やはり本質的に備わっている指の特性というのは消えてなくなるわけではありません。ある段階までいったら、こんどは逆にそうした指の特性が音楽の表現上、重要な意味をもってきます。」

 

小指は親指になれませんし、その必要もありません。各指には生まれ持った特性があり、それは生涯変わりません。むしろ、ある程度のレベルに達したら、その特性を表現のために活かす段階に入るのです。

では基礎練習は無意味なのか?そうではありません。有効なのは「弱い部分が全体の足を引っ張っている」ボトルネック状態を解消する場合です。複雑なパッセージで、明らかに特定の指の弱さが原因で全体が崩れているなら、そこを重点的に鍛える意味があります。

大切なのは「なぜ、何のために基礎練習をするのか」という目的意識です。漠然と「指を強くしたい」ではなく、「この曲のこの部分を弾くために」という具体的な目標があってこそ、基礎練習は効果を発揮します。

 

・ピアノが上手になる人、ならない人 著 : 小林仁 / 春秋社

 

 

 

 

 

 

‣ Q6. メトロノームの音が苦手。どうすればいい?

 

結論:音色を変えられるデジタルメトロノームやアプリを活用する

 

機械的なカチカチ音が苦手という声は、実は少なくありません。デジタルメトロノームやメトロノームアプリであれば、音色を変更できるものが多数あります

電子音、木の音、ベル音など、自分が集中しやすい音色を探してみましょう。メトロノームはあくまでテンポを保つための道具。使いやすいものを選ぶのが正解です。

 

‣ Q7. 基礎の基礎からやり直したい…意味ある?

 

結論:意味はあるが、「今必要な基礎」を見極めることが重要

 

ここで注意したいのは、基礎練習の「ストイックさ」に満足してしまうことです。

例えば、ショパンのエチュードを弾きこなせる人が「基礎が心配だから」とツェルニー30番を最初から全曲やり直す。一見すると真面目な姿勢に見えますが、本当にそれが今必要でしょうか。

より効果的なアプローチは:

・自分の演奏を分析し、具体的に「何が足りないか」を特定する
・その弱点を補強できる教材を、数曲ピンポイントで選ぶ
・浮いた時間を、新しいレパートリーの習得に充てる

 

世界中で毎日新しいピアノ曲が生まれています。生涯で弾ける曲数には限りがあります。その貴重な時間を、演奏会で弾くこともない教則本に何周も費やすのは、本当にもったいないことです。

正しい基礎練習とは、自分の能力のデコボコを把握し、必要な部分を効率的に補強することです。「みんなが嫌がることをやっている自分」に酔うのではなく、冷静に今の自分に必要なステップを見極めましょう。

 

‣ Q8. ピアノを弾くことより、ピアノの「理論」を調べている方が楽しい。これって変?

 

結論:全く変ではない。むしろ強みとして活かせる

 

実を言うと、筆者もこのタイプです。演奏も好きですが、理論を掘り下げたり、楽曲構造を分析したり、作曲・編曲に取り組んだりするほうが、楽しさという点では上です。本番演奏の緊張感が苦手な一方で、創作活動では時間を忘れて没頭できます。

人間には生まれ持った特性があり、それを無理に変える必要はありません。大切なのは、その特性を活かせるフィールドを見つけることです。

ピアノを弾きながら、作曲・編曲に挑戦してみる。楽曲分析の時間を増やしてみる。ピアノを中心に、自分の得意分野を伸ばす道はいくらでもあります。演奏だけがピアノとの関わり方ではないのです。

 

‣ Q9. 先生の「また来週頑張りましょう」は、期待の言葉? それとも切り上げの合図?

 

結論:多くの場合、切り上げの合図として使われている

 

毎回同じタイミングで同じ言葉を聞くようであれば、それは切り上げの合図である可能性が高いでしょう。

話が弾んで次のレッスンが押してしまうのを防ぐため、あるいは時間内に収めるために、多くの指導者は決まり文句を設定しています。筆者の場合は「はーい」、過去に習った先生は「じゃあ今日はここまでにしようか」でした。

これは決してネガティブな意味ではなく、レッスンの時間管理のための合図です。深読みする必要はありません。

 

‣ Q10.「大人になってから始めても上手くなれますか?」という質問、先生は聞き飽きてる?

 

結論:何度も聞かれているが、不安は当然なので気にせず質問してOK

 

指導者の役割は技術指導だけではありません。学習者の不安を解消し、精神的にサポートすることも重要な仕事の一つです。

「大人から始めて上達できるか」という不安は、大人の学習者であれば誰もが一度は抱くもの。それを指導者に伝えるのは、何もおかしなことではありません。むしろ、その不安を共有することで、指導者も適切なペース配分やカリキュラムを考えやすくなります。

ただし注意点が一つ。同じ人が毎回のように「本当に上達できるんでしょうか」と繰り返すと、努力不足の言い訳に聞こえてしまいます。この質問が説得力を持つのは、自分なりに時間と気持ちを投下して学習している前提があってこそです。

 

► 終わりに

 

先生に聞けないこと、ググってもあまり出てこないこと、たくさんあります。そんな小さな疑問を一つずつ解決していくことでピアノ学習を楽しくしていきましょう。

 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ情報メディア「Piano Hack | 大人のための独学用Webピアノ教室」の運営/音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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