【ピアノ】その作曲家の別作品との関連性を見つけよう

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本記事では、
小休憩(coffee break)として
ライトな話題を取り上げます。
ベートーヴェン「月光ソナタ」の楽章構成について。

 

ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 月光」の楽章構成については

古典派のそれまでのソナタから考えると

異例なものとなっていますね。

第1楽章がアダージョ、

第3楽章に比重があり、

第2楽章は対比になっている。

 

しかし、

単に異例なものと考えるのではなく

「従来ベートーヴェンがピアノソナタでとってきた楽章構成の、第1楽章を省略したカタチ」

と考えてみるのはどうでしょうか。

 

ベートーヴェンは

一部を除き、多くの初期ピアノソナタを

以下のような楽章構成で作曲しました。

第1楽章 ソナタ形式の急速楽章
第2楽章 緩徐楽章
第3楽章 スケルツォ または メヌエットの楽章
第4楽章 ロンドなどの急速楽章

 

ここから第1楽章を取り払って

第2楽章からスタートすると考えてみましょう。

「月光ソナタ」の楽章構成にそっくりだと思いませんか?

(「月光ソナタ」の第3楽章は、ロンドではありませんが、急速楽章です。)

 

目の前の楽曲を

そのまま理解しようとするだけではなく、

今回の例のように

その作曲家の別作品との関連性を探してみるのも

学びにつながりますね。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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