ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 月光」の楽章構成については
古典派のそれまでのソナタから考えると
異例なものとなっていますね。
第1楽章がアダージョ、
第3楽章に比重があり、
第2楽章は対比になっている。
しかし、
単に異例なものと考えるのではなく
「従来ベートーヴェンがピアノソナタでとってきた楽章構成の、第1楽章を省略したカタチ」
と考えてみるのはどうでしょうか。
ベートーヴェンは
一部を除き、多くの初期ピアノソナタを
以下のような楽章構成で作曲しました。
第1楽章 ソナタ形式の急速楽章
第2楽章 緩徐楽章
第3楽章 スケルツォ または メヌエットの楽章
第4楽章 ロンドなどの急速楽章
第2楽章 緩徐楽章
第3楽章 スケルツォ または メヌエットの楽章
第4楽章 ロンドなどの急速楽章
ここから第1楽章を取り払って
第2楽章からスタートすると考えてみましょう。
「月光ソナタ」の楽章構成にそっくりだと思いませんか?
(「月光ソナタ」の第3楽章は、ロンドではありませんが、急速楽章です。)
目の前の楽曲を
そのまま理解しようとするだけではなく、
今回の例のように
その作曲家の別作品との関連性を探してみるのも
学びにつながりますね。
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