【ピアノ】音の終わりの余韻を形作るペダリング

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後踏みペダルの後踏みを遅らせて
音の切れ際に “ごく短い時間” 使用することで、
余韻を形作ることができます。

 

具体例を見てみましょう。

楽曲が変わっても考え方は応用できます。

 

モーツァルト「ピアノソナタ第8番 K.310 第2楽章」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、85-86小節)


楽曲の最後の

「8分音符+8分休符」のところを見てください。

この8分音符は

余韻をつけて切りたいところですが、

ノンペダルで手での処理に頼ると

音響の消え際がバッサリいってしまう。

加えて、短い音価なので

後踏みペダルを使ったとしても

上手く処理しないと

直前の音響まで拾って濁ってしまう。

 

そこで活用できるのが、

音の終わりを形作るペダリング。

一種の後踏みペダルなのですが、

後踏みを遅らせて

手を上げる直前にのみ

“ごく短い時間” フワッと踏んでフワッと上げます。

手とペダルが同時に上がるタイミングを狙うといいでしょう。

 

音の切れ際にだけペダルを使うことになるので、

余韻をつけることができるのはもちろん

前の音響を拾ってしまう恐れがないんです

 

余韻をつけて終わりたい部分で

幅広く応用できるペダリングなので

身につけておきましょう。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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