バロックや古典派における装飾音では
拍の前へ出さずに拍頭につけるのが
慣例とされています。
例外はありますが
この拍頭につける装飾音は
原則、強く弾くべきではありません。
どうして強く弾くべきではないのでしょうか。
その理由は、装飾音の役割のひとつにあります。
拍頭につける装飾音には
それがかかる後続の主要な音の発音をやや遅らせる役割もあり、
そのわずかな時間があることによって
主要な音は強調されて聴こえる。
このような役割を活かすために
装飾音は後続の主要な音よりも控えめに聴こえるよう
演奏すべきなんです。
チェンバロなど一部の楽器では
楽曲の構造上、
タッチによる強弱の変化をつけることができないので
強調したい音の前でわずかな「間(ま)」を入れることがあります。
「装飾音による遅れ」というのも
これに通ずるところがありますね。
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