【ピアノ】なぜ、拍頭につける装飾音は強く弾かないのか

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拍頭につける装飾音を強く弾くべきでない理由は
装飾音の役割のひとつにあります。

 

バロックや古典派における装飾音では

拍の前へ出さずに拍頭につけるのが

慣例とされています。

例外はありますが

この拍頭につける装飾音は

原則、強く弾くべきではありません。

どうして強く弾くべきではないのでしょうか。

 

その理由は、装飾音の役割のひとつにあります。

拍頭につける装飾音には

それがかかる後続の主要な音の発音をやや遅らせる役割もあり、

そのわずかな時間があることによって

主要な音は強調されて聴こえる。

このような役割を活かすために

装飾音は後続の主要な音よりも控えめに聴こえるよう

演奏すべきなんです。

 

チェンバロなど一部の楽器では

楽曲の構造上、

タッチによる強弱の変化をつけることができないので

強調したい音の前でわずかな「間(ま)」を入れることがあります。

「装飾音による遅れ」というのも

これに通ずるところがありますね。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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