楽譜を鵜呑みにしてはいけないケースとは、
「意図的にダイナミクス記号が書かれていないことが明らかなケース」
のことです。
モーツァルトの作品などで、
ダイナミクス記号(強弱記号)がほとんど書かれていない作品があります。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第20番 op.49-2 第1楽章」などもそうですね。
こういった楽曲の場合、
楽譜通りだと「平坦に弾く」ことになってしまいます。
もちろん、それは音楽的ではありません。
「平坦に弾く」ということではなく、
「自分で考える必要がある」
ということ。
「フレーズの重心」を見つけて、そこへ向かって<>(クレッシェンド、デクレッシェンド)する
これで、ひとまずは音楽になります。
重心については以下の記事で解説しています。
緩徐楽章を話題にしていますが、
もちろんテンポの速い作品に対しても応用できる考え方です。
重心って、超重要。
「ピアノの教室に何年も通っているけれど、自分一人では新しい楽曲を音楽的に仕上げられない」
という悩みをよく聞きますが、それは、
「重心のことを理解していないから」
と言えるでしょう。
もう一つの理由は、
「前にまなんだ楽曲と新しい楽曲との共通点」を見つけられていないからです。
(参照 : 【ピアノ】新しい楽曲に取り組むときに振り出しに戻らないために)
楽譜というのは料理におけるレシピであり、
方向性や重要点が書かれているだけです。
「自分で考える」というエッセンスもプラスしないといけません。
それは、今回の話題のような
ダイナミクス記号が書かれていない楽曲ではもちろん、
願わくば、
詳しく書かれている楽曲であってもです。
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